夕暮れの旧市街、そのレトロな街並みの中に
すっかりと溶けこむ一軒の豆腐屋があった
古びた外観、辺りに漂う大豆の匂い
・・どこからかあの独特な笛の音が聞こえてくるような感じさえする
そんな豆腐屋の中を覗いてみると、一人の男性が笑顔で声をかけてきた
「いらっしゃい、今日は何をお求めかな?」
宗仁先輩ですか・・ええ、うちの学年でも噂になってましたよ、上級生に怖い先輩が居るって
でも僕は小さい頃から知ってますからね、僕にとっては頼れるガキ大将ですよ、先輩は
それに僕もあまり人のこと言えませんし(ボソ
お互い、もう高校生の子供が居るんですもんね
歳も取るはずです・・・って
あぁ、すいませんすっかり話し込んでしまって!
お待たせしました、ご注文の豆腐と豆乳です(袋に入れて手渡し