(コンクリート剥き出しの殺風景な部屋。間接照明で薄暗い。
スチール机にデスクトップパソコン。椅子に座ってキーを打っていた男が振り返る)
……なんだあんた、お客サンか。
ご覧のとおり此処は廃墟の雑居ビル。付近の住民からはシーサイド九龍って渾名されてる。昔そんな名前のスラムの複合団地があったんだってな。
ホームレスやガキがよく潜り込んで困ってる。勝手に間借りしてる身でうるさく言えねえが……
なんでも昔殺人事件があったとか。自殺騒ぎはザラ。飛び降りる瞬間を見ちまったヤツはゴシュ―ショーサマ。
地下一階五階建てだが、一部異空間に繋がってるって都市伝説が囁かれるよーなカオスな場所。
興味本位で潜りこむのは構わねーが、迷子になったり行き倒れても面倒見ねーぞ。
自己責任ってヤツだ。
ま、明るいお天道様の下でやったら手が後ろに回るよーな事をしたい連中にゃいいんじゃねえか。
俺?
……ワケあって横浜から逃げてきた。今は情報屋やってる。欲しいネタありゃ言いな、料金は応相談だ。
名義上はコミュの管理人て事になってるが、特に何をするでもねえし、トピ立てはお好きにどうぞ。
タイトルの最初に「〇階」って階数を入れるとわかりやすいかもな。
……んじゃ、もう一眠りすっか(雑誌を顔に被せてソファーに寝転がる)
あんごらで売るの!?お金が入ったらジニーさんの布団買えるね!
やっやらしくないよっ……!上の口って何さっ……(顔真っ赤にして困惑)
安心毛布―。ジニーさんはそういうのないのー?
(ジニーさんが顎で指示したソファーと机を見て)
寝心地、よくなさそうだねえー。風邪引きそう。ジニーさんそんなカッコじゃ風邪引くよ?
えっ水しか出ないの!?ジニーさん風邪ひくよ~(2度言う)
ねぇーホントに寒いときはうちつかっていいよー?ジニーさん凍え死んじゃうっ
うん、ナイショにするっ
追手って、うひゃあ。ええっ黒服の人!?ホントにいるんだ黒服の人……
ボディーガードさん、アンディさんっていうんだ。姪っ子さんお絵描きするんだ!アンディさん良い人そうだねえ
7歳だけど超しっかり者じゃん。勇気もあるし……そんなに外に出たかったのかな……?
ランドセルか~。学校行ってるんだね!良かった!
あ、そういえばその子の名前何ていうの!?
えっ……変態なの……?
友達なんじゃ……?
そっかー、じゃあ、寂しくないよね
うん、頼まれた。
がきじゃないよう……(服の袖で顔ごしごし)
相手……!?∑(;゚⊿゚)
そ、そこまで考えてなかったっ……やっぱジニーさんだからジニーさっ……(言いかけて思考停止。顔を真っ赤にしてぶんぶん首を振って)~~!わー、忘れてぇーーー
シュールかなあ?オレ物によく話しかけるよ~
(言葉を噛みしめながら、ジニーさんを見上げて)
好きな気持ちを、行動でおとしめること……?
そうか、そだね。そうならないように、オレ、気を付けなきゃ。
うん、優しい子。オレより背が高くて、お姉さんみたいな感じだった。同い年だけど
想い出は……オレ色んなコト話してた。話せないコトもあったけど、それでも、話してたら落ち着いた。時々、家に行ったりしてた。宿題一緒にしたりとか。弟と付き合った時はびっくりしたけど、3人になって嬉しかったかな
あとは……(虚空を見上げ、そこに遠い景色を映し出し)
真っ赤な夕焼けが……きれいだった。そこで止まってる
(首をしずかに振って)
うん、思い出さないほうが、いいね
(誰だよ、聞かれ、穏やかな笑顔でゆっくり答えます)
その人が生まれた時からずっといる、ひと
なんかオレジニーさんと掛けられてる!?
BLなの!?
ムダ吠え……さ、最近は改良されてるもんっ
恋々ちゃんは腐女子なの!?
いやでも絵、うまいよジニーさん……
あ、捨てちゃった……
いつもこんなカンジ?