(コンクリート剥き出しの殺風景な部屋。間接照明で薄暗い。
スチール机にデスクトップパソコン。椅子に座ってキーを打っていた男が振り返る)
……なんだあんた、お客サンか。
ご覧のとおり此処は廃墟の雑居ビル。付近の住民からはシーサイド九龍って渾名されてる。昔そんな名前のスラムの複合団地があったんだってな。
ホームレスやガキがよく潜り込んで困ってる。勝手に間借りしてる身でうるさく言えねえが……
なんでも昔殺人事件があったとか。自殺騒ぎはザラ。飛び降りる瞬間を見ちまったヤツはゴシュ―ショーサマ。
地下一階五階建てだが、一部異空間に繋がってるって都市伝説が囁かれるよーなカオスな場所。
興味本位で潜りこむのは構わねーが、迷子になったり行き倒れても面倒見ねーぞ。
自己責任ってヤツだ。
ま、明るいお天道様の下でやったら手が後ろに回るよーな事をしたい連中にゃいいんじゃねえか。
俺?
……ワケあって横浜から逃げてきた。今は情報屋やってる。欲しいネタありゃ言いな、料金は応相談だ。
名義上はコミュの管理人て事になってるが、特に何をするでもねえし、トピ立てはお好きにどうぞ。
タイトルの最初に「〇階」って階数を入れるとわかりやすいかもな。
……んじゃ、もう一眠りすっか(雑誌を顔に被せてソファーに寝転がる)
>情報屋
……。
おい、おいお前さん、何でその笑顔俺にも向けねェンだ解せねェ。
ああ、どう足掻いても目立つンだよな。
真夜中なら誰にも気付かれねェ自信あんだけどなァ…
って誰が糖尿病だ、運動してるから問題無ェよ。
さっきもマフィン食った帰りにちょいと動いてきたからよ(上着に忍ばせた剪定鋏を撫で
糖尿病云々は自分でもちょいと気にして…って何言わせンだよ。
孫?…ああ、そうだな。
手ェ出すなよ、取って喰うぞ。(微笑みながら
>ももお嬢ちゃん
そうか、無事で何よりだぜ…。
いや、お前さんは悪くねェ、ちゃんとお前さんの御供するんだったって後悔してるだけさァ。
此処まで怖ェ思いしながら来たンだものな、よく頑張ったなァ(微笑みかけて優しく頭を撫でようと
そうだな…、お前さんのねーさんに手ェ出すような輩が居りゃあ、俺ァ必ず見付け出してちょん斬ってやるよ。
>オーリャお嬢ちゃん
渾名かァ、向こうの名前は長かったりするものな。
まァお前さんがそういうンならこう呼ぶさァ。
…そうか、面白くなりゃあ気も楽だものな…(手にしたケータイを見詰め