みんなでひとつの作品を作り上げるのだ!
学園もの、恋愛、バトル、SF、ホラー、コメディ……どんな展開になるかはみんな次第だよ!
連投にならない限り、自由に投稿してみよう!
なにか困ったことが出てきたら雑談掲示板で決めるのだ!
人気のない道を僕は足早に駆けていく。
人間よりもずっと体の小さいレオに何か文句を言われるかと思ったが、野生の肉食獣を思わせる流れるような身のこなしを見る限り、いらない世話だったようだ。
公園を抜け、こちらの世界に来た時に使った電話ボックスを更に通り過ぎた先に、その空家はあった。
築数十年は経っていそうな老朽具合にも関わらず、その屋根だけは幾度も塗り直されたように鮮やかな色を保っているという不思議な建物だ。
町の名物、とまで言ってしまうと大げさかもしれないが、この近辺で知らない人間はいないだろう。
都市伝説や怪談の舞台にはうってつけに違いない。
「……ここにいるのか、虹色の猫が」
「まあ、猫のたまり場というのは違いないようだな。気配がする」
ピクピクと髭を動かしながら、相変わらずの仏頂面でレオが呟いた。
空家とは言えに勝手に他人の敷地に入っているところを見つかれば、悪くすれば警察沙汰だろう。
無論僕の家にも早急に連絡がいくわけで、そうなってしまえば一巻の終わりである。
僕は数回の深呼吸を挟むと、意を決して玄関のドアノブへと手をかけた。