ここのメインだな。
芸術ネタに限らず好きに寛ぐと良い。
何もない……と見せかけて俺の淹れた茶位なら用意してある。
茶葉はそれなりに揃えてあるから好みの銘柄があればリクエストに応えてやらないこともないぞ。
作業場…寝てもよくて…紅茶と鰹節付き?
…ここに住もう。
ふふん、当然だ。
(パーフェクトという言葉に満足げにうなずいて再び腰かけ)
ああ、そういえば光成は記憶が無いんだったか。
俺も日本の学校は色々と新鮮で、落ち着かないのも解る。
ん?寝たいなら寝てもいいぞ。
始業時間と下校時間前には起こしてやる。
…了解。
台、借りる。(とりあえず道具を置いて、紅茶の前に座る
(少し冷めるのを待ってから飲む)
…うん、おいしい……シグレ語で言うとパーフェクト。
小学校も、中学も行ったと思うけど…何も覚えてないから学校、新鮮…落ち着かない。
ここは静かでよく眠れそう。
ん?
(扉の方から気配がして画集から顔を上げ)
光成じゃないか。
そんなところにつっ立ってないで中に入れ。
(猫って鰹節のくだりを耳に入れながら立って光成にも紅茶を淹れ。
脈絡のない呟きにも至って平然と)
猫は鰹節食べるぞ。
ただ食い過ぎは良くないらしい。
ああ、何か作るんならそっちの作業台使っていいからな。
(くっと親指で指し示したのはティーセットの乗ったテーブル脇にある作業台)
……。(そっと扉を開けて中を覗く
いい匂い…パテ盛るのやめとこうかな。
削るだけなら…、……猫って鰹節食べるのかな(思考がずれていく
(本来公認部の部室が並ぶ部室棟の一角、空き部屋だったそこを非公認の同好会がどうやって獲得したのか詳細は不明。うまく先生を言いくるめたのかはたまた不法占拠なのか。
ただ部屋の主は後ろめたさを微塵も感じさせない堂々とした様子で紅茶を淹れている)
やはりティーセットは何組か持ってきておいて正解だったな。
学校でもやはり美味い茶が飲みたい。
日本のティーバックやペットボトルの紅茶もなかなか良い風味だが……。
(淹れているのはダージリンのファーストフラッシュ。水色は美しく、若く瑞々しい香気を漂わせている。青い薔薇の描かれたティーカップに注ぎ、香りを楽しんでから一口含み)
パーフェクト。
淹れる工程も含めてやはり紅茶は良い。
(満足そうに笑って椅子に腰かけ、膝上に乗せた画集を開く)