ダンボールハウスの主は言いました。
「この間、おもしろいカードをもらったんだよ。絵柄がとっても綺麗なのっ。
『シマリス書店』さんに、このカードについて載っていて、
引けばどんな事でも、いろんな事が分かるんだって。
すごく面白そうだったから、何冊か解説書も買ってみたんだよっ。
(非常に初心者の気配がする)
それでも、持ち主によっては外れたりもするみたい……
でも、そんな時には魔法の呪文があるって、辻占いをしているおじいさんが教えてくれたの。
「当たるも八卦! 当たらぬも八卦!」
叫んでおけば大丈夫なんだってっ。それでも良ければ占いの勉強も兼ねて、少し占わせてくれないかな?
(テーブルには、絵柄が綺麗なカードが置いてある)
--------------
(端っこに、変なカードが置いてある)
あ、それね。解説書のおまけでついてたのっ。
絵柄が『あんまりにも、へん』だったから、ついカードの方がほしくなっちゃって……
『シマリス書店』さんは何でも売ってるんだねっ。
こっちでも占えるけど……結果もへんだから気をつけてね?
※どちらかお好きなカードをお選びください。綺麗なカードはそれなりに、変なカードはそれっぽい結果がでます。
ふふ、できることがこれしかないだなんてご謙遜ですわよ。
茉菜さんの示唆に富んだ占いのおかげで、暗闇の中進む道を見出した方が沢山いるのですから
(茉菜さんの結果を神妙に聞き)
……ご丁寧にありがとうございますわ(深々と一礼)
なるほど、そうでしたの……大変参考になりました。指摘されれば思い当たる点ばかり……
想いを秘めてる今が一番幸せ、ですか(軽く目を見開き)そう……そうかもしれませんわ。いえ、きっとそのとおりです
わたくしは未だ恋に恋する子供、冒険をせず夢を見ている今が一番幸せなのかもしれません。
しかし少女の時間は終わりました。今のわたくしは神父様に守られてばかりの子供じゃありません、自分の頭と心で考えて答えを出さねば……それでこそ一人前のシスターを名乗れるというものです
おっしゃるとおり、神父様は大変信仰心厚く聡明なお方です。今の関係が壊れるのは怖い……大人になってもずっと父のようなぬくもりに甘えていたい
魅力的な方ですからわたくし以外に好意が持っている女性がいてもちっとも不思議じゃありませんわ
いえ、それに気付いたからこそわたくしは……(俯いて膝にそろえておいた手をぎゅっと握り)
黙っているべきか、告白するべきか
結局はわたくしの心次第、というわけですわね
神様もいじわるをなさる……
このままの関係もけっして悪くはありません。師弟として疑似親子として、一生を温かく居心地良く過ごせるなら……と弱気にも傾きます
神父様に告白して、それからどうしようどうしたいとは考えてはおりませんの
神父様をお慕い申し上げてるのは事実ですが、わたくしにとって主は絶対的な存在。
ですから……わたくしが告白するのは苦悩を吹っ切って己の心の安寧を得たいが為、そして修道に身を捧げる為……ただそれだけが理由ですわ。
有難うございます、茉菜さん
今日ここへきてよかった……
わたくし……もうほんの少し勇気をだしてみますわね(儚げに微笑んで去っていく)