ダンボールハウスの主は言いました。
「この間、おもしろいカードをもらったんだよ。絵柄がとっても綺麗なのっ。
『シマリス書店』さんに、このカードについて載っていて、
引けばどんな事でも、いろんな事が分かるんだって。
すごく面白そうだったから、何冊か解説書も買ってみたんだよっ。
(非常に初心者の気配がする)
それでも、持ち主によっては外れたりもするみたい……
でも、そんな時には魔法の呪文があるって、辻占いをしているおじいさんが教えてくれたの。
「当たるも八卦! 当たらぬも八卦!」
叫んでおけば大丈夫なんだってっ。それでも良ければ占いの勉強も兼ねて、少し占わせてくれないかな?
(テーブルには、絵柄が綺麗なカードが置いてある)
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(端っこに、変なカードが置いてある)
あ、それね。解説書のおまけでついてたのっ。
絵柄が『あんまりにも、へん』だったから、ついカードの方がほしくなっちゃって……
『シマリス書店』さんは何でも売ってるんだねっ。
こっちでも占えるけど……結果もへんだから気をつけてね?
※どちらかお好きなカードをお選びください。綺麗なカードはそれなりに、変なカードはそれっぽい結果がでます。
では、どうすれば良いのかとなると……(カードを引き換えて)
現状、ゼシカさんのお心自体も「曖昧にせず、どちらか決断しなくてはならない」という思いに満ちていて……先程のカードと合わせて、その時期的には間違っていないと思います。
お心をお伝えしない場合は、穏やかだけれどもずっと気づいてもらえないまま。神父様のお心もゼシカさんに対しては庇護扱いが継続。
ただ、それは悪い意味ではなくて修道としては、むしろ一生を過ごせるとても温かな関係です。
告白する場合に関しては、
……告白する、と決めた場合は様々な方法がありますが……(非常に言い辛くしてから)どれも、むつかしそうです……
むしろ神父様は凄く徳の高い方だから、受ける告白もゼシカさんだけでは無いのではない可能性があって。その場合、洩れなく諭されて綺麗に返されてしまっているのではないかなと。
信仰の道が深く『その状況すら神が与えた道である』と、その位では禍根は残らない位、その神父様はお心の広い方のようです。
この場合ですと、ゼシカさんのお心の方が心配で……
一番良いのは、思いに耐え切れなくなったらそれをすっきりさせるつもりで告白して、悲しみなどに捕らわれずに、その後は何事も無かったかのように過ごすのが良いと出ています。
──『失恋で傷ついた』のではなく『失恋する事で自分の安定した立ち位置を確認できた』と思う位、むしろ厚顔無恥な勢い位の心構えが必要となりそうです。
告白した場合は、「告白に成功して得る」のではなく「告白に失敗して得るものがある」と考えられれば理想です。
……以上ですっ。
──どちらが良い結果なのかは、非常に判別のし難い内容となってしまいましたが……
これは、恐らくシスターが選択した道が正しいのだろうと思われます。
心に秘めずに、完全に吹っ切れて諦める、もしくは告白するのどちらかを選択するのが良いかと思われました。お心さえしっかりとしていれば、どちらも受け入れられる道だと出ています。