ダンボールハウスの主は言いました。
「この間、おもしろいカードをもらったんだよ。絵柄がとっても綺麗なのっ。
『シマリス書店』さんに、このカードについて載っていて、
引けばどんな事でも、いろんな事が分かるんだって。
すごく面白そうだったから、何冊か解説書も買ってみたんだよっ。
(非常に初心者の気配がする)
それでも、持ち主によっては外れたりもするみたい……
でも、そんな時には魔法の呪文があるって、辻占いをしているおじいさんが教えてくれたの。
「当たるも八卦! 当たらぬも八卦!」
叫んでおけば大丈夫なんだってっ。それでも良ければ占いの勉強も兼ねて、少し占わせてくれないかな?
(テーブルには、絵柄が綺麗なカードが置いてある)
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(端っこに、変なカードが置いてある)
あ、それね。解説書のおまけでついてたのっ。
絵柄が『あんまりにも、へん』だったから、ついカードの方がほしくなっちゃって……
『シマリス書店』さんは何でも売ってるんだねっ。
こっちでも占えるけど……結果もへんだから気をつけてね?
※どちらかお好きなカードをお選びください。綺麗なカードはそれなりに、変なカードはそれっぽい結果がでます。
(自分にも相手がいないと落ち込むところを見て)大丈夫だろ維都月ならさ。ま、今年の夏は間に合わないかもしれないけどちょっと我慢すれば必ずいい男が見つかるって。うん。
こうやって人のことに親身になってくれるところとか、優しくて明るいところとか、見た目だって十分可愛いしいいとこだらけじゃないか?
(結果を聞いて)ふむ、心機一転っていうか、んー。自分がどんなに努力して、人のためになることをしても、他人に報いを求めちゃいけないってずっと思ってて、今でもそれは変わりないし変えちゃあいけない事だと思っているんだけど、でも誰かに僕を愛してもらいたいし僕も愛してくれる人をそれ以上に愛したい。
まーかなり言ってることは無茶苦茶なんだが、とにかく理屈なんて吹っ飛ぶくらい誰かを好きになってみたいって事だ。うん。
え?出来るの?周りの好感度も低くない?うーむ、悪くないのか…意外だな。
新しいタイプ…ふむ…要するに、これから出会ういろんな子を全身全霊で大事にしていけばその中にいる、って事なのかな?
みたらし団子みたいな茶色い猫と触れ合って…ねぇ。そんな猫いたっけかなぁ?
暗い言葉よりにゃーと言え…まあうじうじ一人で抱え込むなって事か。(再び飴を口に入れる)
他、他ねぇ…まあ今のところは別に。
…しかしこうやって聞いてもらっておいてから言うのもなんだがかなりこっ恥ずかしい事を言ってしまった。やっぱまだまだダメだな、僕は。こんなんじゃ未来の彼女にだって愛想つかされるよな。うんうん。
よし、気分を一新してまずは…茶色い猫でも探してみるよ。
じゃ、今日はこの辺で。また明日な。(そう言ってふらっと外へ出て行く)