ダンボールハウスの主は言いました。
「この間、おもしろいカードをもらったんだよ。絵柄がとっても綺麗なのっ。
『シマリス書店』さんに、このカードについて載っていて、
引けばどんな事でも、いろんな事が分かるんだって。
すごく面白そうだったから、何冊か解説書も買ってみたんだよっ。
(非常に初心者の気配がする)
それでも、持ち主によっては外れたりもするみたい……
でも、そんな時には魔法の呪文があるって、辻占いをしているおじいさんが教えてくれたの。
「当たるも八卦! 当たらぬも八卦!」
叫んでおけば大丈夫なんだってっ。それでも良ければ占いの勉強も兼ねて、少し占わせてくれないかな?
(テーブルには、絵柄が綺麗なカードが置いてある)
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(端っこに、変なカードが置いてある)
あ、それね。解説書のおまけでついてたのっ。
絵柄が『あんまりにも、へん』だったから、ついカードの方がほしくなっちゃって……
『シマリス書店』さんは何でも売ってるんだねっ。
こっちでも占えるけど……結果もへんだから気をつけてね?
※どちらかお好きなカードをお選びください。綺麗なカードはそれなりに、変なカードはそれっぽい結果がでます。
(何から答えようか己の内面を整理するように目を伏せ)
……ふむ、よくわかった。心に刻むよ。
年長だろうと遠慮はいらない、恐縮する必要もない。今回は僕が占ってもらう立場なのだからね。
手から零れてしまう大事な物か…僕にもかつてそんなものがあった。失って久しいが(遠い目を虚空に投げ)
事情を与り知らぬ身としては君の歩む道に幸多かれと祈るばかりだ
さて、君に占って欲しい事は他でもない。
僕にはさがしものがあってね。弟の遺作のオルゴールだ
弟は僕と同じ楽器職人の道を志していたのだが、二十年以上前にこの世を去ってね。
せめてその形見だけでも取り戻したいと方々手を尽くしてさがしているのだが…
どこをどうさがせば手がかりが得られるか診てほしい。
それと、これは極めて個人的な事なのだが……
僕はヴェネツィアより帰国し、現在物件をさがし中でね。
本土と島を行き来して不動産をさがしているのだが、それについても意見を乞いたい
侘しい年寄りの独り身、多くは望まんよ。マンションでもアパートでも貸家でも、どこかの下宿でもいい。
星ヶ丘、旧市街、シーサイドタウン、本土……
僕が住むにふさわしい家はどんな所か、せめて指針だけでも欲しくてね
よろしくお願いするよ、可愛い占い師さん(悪戯っぽく微笑む)