ダンボールハウスの主は言いました。
「この間、おもしろいカードをもらったんだよ。絵柄がとっても綺麗なのっ。
『シマリス書店』さんに、このカードについて載っていて、
引けばどんな事でも、いろんな事が分かるんだって。
すごく面白そうだったから、何冊か解説書も買ってみたんだよっ。
(非常に初心者の気配がする)
それでも、持ち主によっては外れたりもするみたい……
でも、そんな時には魔法の呪文があるって、辻占いをしているおじいさんが教えてくれたの。
「当たるも八卦! 当たらぬも八卦!」
叫んでおけば大丈夫なんだってっ。それでも良ければ占いの勉強も兼ねて、少し占わせてくれないかな?
(テーブルには、絵柄が綺麗なカードが置いてある)
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(端っこに、変なカードが置いてある)
あ、それね。解説書のおまけでついてたのっ。
絵柄が『あんまりにも、へん』だったから、ついカードの方がほしくなっちゃって……
『シマリス書店』さんは何でも売ってるんだねっ。
こっちでも占えるけど……結果もへんだから気をつけてね?
※どちらかお好きなカードをお選びください。綺麗なカードはそれなりに、変なカードはそれっぽい結果がでます。
(改めて木原さんに掛けられた言葉を反芻して考え直し)
よ、よく当たるかどうかは分からないです。出てきた結果が正であっても、その人にとっては否かもしれない。
だから、お年を召された方にこんな事を言うのは大変気恥ずかしいのですが……結果による責任は前もって、非常に無責任ながらも全て投げている旨を着て下さった方にはお伝えしています。『勉強中』なのもありますしっ(汗あせ)本当はもっと堂々としていなきゃいけないんですが……
『何かを懸けるには値しない』──そう、思っていただければ幸いです。(深々とお辞儀をして)
(ご案内しつつ、老紳士の言葉を思い出すように)
己を疑う事はあっても失う事はない……でも、この歳で失っちゃいけないとは思うんですが、なくすものは……あると思います。
──ただ、それは若いから手に入りやすいもので埋め尽くされて見えなくなるだけで、手から零れてしまう重大なものは、絶対にあると思います。(ぽつりと呟くように告げて)