旧市街、参道商店街にある手打ち蕎麦屋『すすきの』
暖簾をくぐって中へと入ってみれば、出汁の香りか、天麩羅の香りか。
席に座って出されたお茶を飲みながらメニュー表を覗いてみると、
筆で書かれたしっかりとした文字が目に入ってきます。
・かけそば
・鴨南蛮
・天麩羅そば
・月見そば
・ざるそば
・天ざるそば
・寝子島そば定食…日替わりのそば定食
・サンマそば定食…サンマの蒲焼がのった掛けそば定食
その他にも季節ごとのメニューもあるようです。
お気軽にご注文下さいませ。
「あなたのそばに蕎麦屋すすきのーすすきのー」
孫娘の五月が接客の合い間にテーマソングとばかりにおかしな調子の歌を口ずさんでおりますが、
深い意味はありません。恐らく気分です。そして仕様です。
>珠喪さん
おお(ぽん、と手を合わせて)
このキラーン!は何と言いますか、雪解け水が川に流れて戻っていくような、
風に乗ったたんぽぽの綿毛が遠くの地に飛んで根をはるような、
……そう!条件反射と言いますでしょうか、ふっふ。
すみません、ついついー(ほんわり微笑んで顔をかいて)
私は誰かが蕎麦を食べているのを見るのが好きで。
ああ、いえ、蕎麦だけじゃないんですけれど、
食べ物を美味しそうに食べている人を見ているのが、とても好きで。
で、それがうちの蕎麦だったら、凄く幸せでしてー。
つまりは珠喪さんの食べっぷりが大好きです(頷きながら)
>天衣さん
はいー。旧市街参道商店街の麺屋のひとつ、
蕎麦屋すすきの、すすきのですー。
(くるくるとメニュー表を回した後、びしっとポーズを取って)
如月君もですけれど、こう……同じクラスの方と
ここでお会い出来るのは何とも不思議で幸せですー。
思わず喜びで踊り出したくなるくらい、ダンシングダンシング。
おお。良い香りとは、嬉しいお言葉!(キラーン!)
ふっふ。ありがとうございますー。
はい。ざるそばですね。かしこまりまりました!
それでは少々お待ち下さいませー!すすきのーすすきのー。
(と言うと、厨房の方へ声を掛け)
おじいちゃーん!ざるそばひとつー!