「桜道」は元、海の家兼駄菓子屋。
現在はただの木造作りの民家で老夫婦が暮らしている。
表向きは「閉店しました」という張り紙がガラス戸に張られているが、実は営業してたりする。
近所の子供達や身近な人たちにだけオニギリやおはぎを振舞う。
助け合いや物々交換、顔を見に来た、そういうアットホームな空気を求めて人が集まる。
敬二お爺さんと信代お婆さん、たまに桜井家の長男も手伝いにくるらしい。
いーや、こっちの話。(さっき見かけたのは言わなくてもいいか~と思い)
まあお気にせずに。
雪見はどっか行く途中か?時間あるなら家寄ってく?
それが冗談じゃねーらしい。届いた手紙が父さんのだもん。ちゃんと
よくあのちっこい体で郵便できるよなー(遠くなる姿を見送りながら)