小萩です。
このトピックでは、PCさんの外見や雰囲気などを、小説の登場シーン風に描写します。
出演希望のPCさんは小萩宛に【登場シーンSS出演希望】の件名でメッセージを下さい。
どんなところを・どんなふうに描写してほしいか、本文でリクエストをいただければ参考にします。全部おまかせでも請け負います。
内容によっては、時間がかかったり順番が前後したりする場合もあります。
期間は特に設けませんので、気が向いたら、どうぞ。
受付をお休みする場合もありますので、その時は再開を待っていてください。
なお、プレイヤーさん一人につきPCさん一人でお願いします。
「ごめんなさい」
と申し訳なさそうに言う先輩を、僕はもう一度、まじまじと見つめる。
長い黒のポニーテール、可愛らしい整った顔立ち、そこまでならどう見たって美少女なのに。
胸元には女子用のリボンタイでなく男子用のネクタイ。シャツもジャケットも男物。その下には当然、スカートじゃなくてズボンを履いている。
日曜日にたまたま町で見かけた瞬間から、ずっと気になっていた。もう一目ぼれと言ってもいいくらいだった。
だから学校でもう一度、その姿を見つけられた時は、本当にうれしかった。男子の制服を着ているのを見ても、何か特別な理由があるんだろうと思い込もうとした。でも、先輩が何のためらいもなく男子トイレに入って行くのを見て、僕の中で何かが崩れ去った。
トイレから出てきた先輩に、僕がそっと声をかけると、先輩はそれだけで何かを察したらしい。ランチタイムが終わって人の少ない学食まで僕を連れて来て、「ごめんなさい」と言った。
「やっぱり先輩、その…、男の人なんですね」
僕が恐る恐る確認すると、
「体も心も、完全に男です」
きっぱりと言われてしまった。
「こんな顔だし、小さい頃は女の子として育てられてきましたけど、男です」
なんなら胸さわってみますか? と聞かれて、僕はどぎまぎしながら、先輩の胸に手を伸ばした。平らで引き締まった感触だった。確かに女の子の胸の感触ではないような気がした。
「でも、日曜日はスカート履いてましたよね? 服も女物だったし」
そうじゃなかったら、いくら僕でも間違えたりしない。
「あれは、その、家族の趣味で…」
先輩は気まずそうに言葉を濁す。さっきの話と言い、何か複雑な家庭の事情があるらしい。
「メイド服を着れば、本物の女の子になれるんですけどね」
先輩の言っている意味がよく分からなかった。似合いそうだとは思うけど。メイド服。
でも「本物の女の子になれる」ってどういう事だ?
「えっと、厳密には、メイド服を着た状態で背中を直接なでてもらう必要が…。なんて言っても、信じもらえないですよね」
頼りなさそうな口調になりながら、先輩は言葉を続けた。
いったい何を言ってるんだろう。からかわれているんだろうか。
ともあれこうして、僕の一目ぼれは終わりを告げた。「男の娘」は実在する、という新しい知識だけを残して。