(おもむろにスケッチブックに文字を書き出す)
『あ、こ、こんにちは。ここは学校の屋上みたいですね…教室は凄く賑やかですし、ここなら少し落ち着けるかなと思いまして…。
まだ昼休みですし、街の景色を眺めながらゆっくり時間を過ごしながら交流出来たらいいなって思ってます。』
–−ん……ここらへんにするか。
(3年4組の都築 弦一郎は、辺りを見渡しながら、呟く。どうやら屋上に居るのは、自分だけと勘違いしていた彼は徐に皇が座っている横を通り過ぎると彼の存在に気付いた。)
一年……か? おう、体調でも悪いのか? ……頭痛か? いや、緊張型頭痛……神経性はまずないだろうから、僧帽筋の血行不良……いや、腰椎もーー
(頭を軽く触る皇に気付き声をかけると、その大きな身体をしゃがみこませると皇に尋ねる。医療従事者を目指していた彼は皇の答えを待つまでもなく、右手を手に置きながらブツブツと話をする。)