天井まである本棚がぎっしりと空間を仕切り、多種多様な古本たちが所狭しと並んでいる。
静かな店内は、本独特の懐かしい匂いとほんのり甘く酸っぱい果実の香りが入り交じる。
「あら、いらっしゃい。ゆっくりご覧になってくださいまし。」
女店主は長い黒髪を揺らして振り返ると、ゆるやかに笑みを浮かべた。
――
雑談用トピックです。
古書店内での交流や、本を読むなどのロールプレイにご利用ください。
コミュニティの利用
http://rakkami.com/manual/community-usage
毒薬トリックコーナーなんてあるのか。ずいぶんとこだわりのある店だな、ここ。
どれどれ? うーん、『もう一人の教授』は詳しくは言わないけどトリックにある毒の使い方が変だったから薬屋としてはオススメできない。主人公と助手の恋愛も読みどころらしいけど、そっちはあたし興味ないし。『植木鉢が三つ』の毒物の描写ははまあまあだったな。
>アリシア
原書の在庫ありそう?
(画面をのぞきこみ)ふうん、なかなかいい値段だね。
送料無料? それ国外でも適用されるの?
まあいいや、あるなら送料その他込みでも買うよ。新しい資料がないと落ち着かない。
マンガとかラノベで使う日本語ってなんか特殊な用法のイメージがあるけど、アリシアは普通に読めるのか。勉強家だな。
あたしも料理は好きだよ。実験に似てるから。
>(小淋)
筆談? 喉でも悪いの?
気に障ったら済まない。ただ、あたしは薬屋だからね。気にしないわけにもいかないんだ。
そうだね、「即効性致死毒」で済ませちゃってもストーリーに支障はないトリックもあるから、それはもう薬の名前はフレーバーテキストみたいなもんだと割り切った方が良いと思うよ。
『毒殺犯の手記』の作者は、描写からも知識からも、同業者のにおいを濃厚に感じるね。ネット検索や資料1冊で書ける内容じゃない。
>(従夢)
本物の毒殺に興味があったら、あたしの店においで。
元素の写真図鑑なんて良い趣味してるね。あたしも化学式は日常的に書いてるけど元素の写真はなかなか見ないな。