店内は紫色の間接照明でぼんやりと照らされており、空調が効いてひんやり涼しい。
正面には様々な菓子類が陳列されたショーケースが、
右手には客席用の数組のテーブルセットが、
左手には地下へ降りるための階段がある。
来客を告げるドアベルが鳴ると、ショーケースの奥でくつろいでいた人影がゆっくりと身を起こす。
「あれ……? 何かご用かな?」
ふえっ、お客さん!?あわわわっ
(慌てて身を起こすと急いで漫画を片付け手にアルコールを吹きつけ、パタパタとショーケースの側まで掛けてくる)
い、いらっしゃいませ~大変お待たせしました~!
ごめんねーバタバタしちゃってー。
えっと、ブラックチョコレートって言ったよね……もちろんあるよ~。
カカオ70%のほどよいビターと、かなり苦いカカオ85%のチョコ、チョコを超越した苦さのカカオ99%なんてのもあるけど……
よかったら好きなのを試食してみる?