様々な芳香で溢れる不思議な雰囲気の店内。
あらゆる香りで満ちているが、不思議とそれらは調和し合っている。
貴方を待つ素敵な香りに出会えますように。
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雑談スペースです。
どうぞお気軽にご来店下さいませ。
入店退店ご自由にどうぞ。
喧嘩等、他のお客様のご迷惑となる行為をされるお方は事務所までご同行願うことが御座いますのでご了承下さいませ。
【冴来さんの様子を満足げに眺める】
思い出せなくて当然ですわ。だって貴女、あたくしに下さったでしょう?
残念ながら返品は不可能ですの、失われたモノは戻って参りませんのよ。例え戻ってきたとしても、それはよく見ると別のモノ。
あらまあ、ではコレは差し上げますわ。夢の亡骸、貴女が捨てた夢の成れの果て。
棄てた不幸は甘美な香り。虜になるのも従えるのも貴女次第。あたくしにはどうすることも出来ませんわ。
【口角を吊り上げ、次の瞬間には何事もなかったかの様に柔らかな微笑みを浮かべ。少しの躊躇も未練も無く薔薇の造花を手渡し】
欲しがっている方は居られませんわ、あたくしが保管をお願いしているだけ。悲しいかな、花の造形や香りに全く興味を持っておられない方ですの。
【ふう、と悩ましげな吐息を一つ】
ろっこん……、というのでしょうか?あたくしは魔法と呼んでおりましたわ。此処に越してきてから使えるようになりましたの。
カウンセリングの真似事として以前から『夢を頂く』ことはしていたのですけれど、こんな手品が出来るようになったのは4月頃からでございますのよ。
あら、とても博識で御座いますのね、貴男。あたくしには無い考え方、勉強になりますわ。
【感心したように頷いた後、指で自らの頬をなぞり】
あたくしには、哲学なんて難しいこと理解が難しくって。思考より行動、理屈より感情があたくしにとっては重要ですもの。
違う考えを聞けるのはとても新鮮ですわ。知識が拓けて心地が良いんですもの。
ふふ、素敵な評価をありがとう。
ええ、その枕でしたら椅子に座っていても睡眠がとれると思いますわ。やはり一番良いのは寝心地の良いベッドや布団で御座いますけれど。
かしこまりました、ではその香りを調香して香り枕に仕立てましょうか?よければお好きなお色をお選び下さいましね。
【カウンター奥の棚から精油の瓶を探し始め】
自由にもそれなりの対価が伴いますけれど、でもやはり荷は軽い方が良い。
束縛から生まれる幸福もあると理解はしておりますわ。でもあたくしは気軽な方がいいの。
うふふ、貴男と気が合うなんて嬉しいですわ。あたくしももっとお話、話して聞かせてほしいですもの。
【斑鳩さんへついと視線を向け、にこりと笑んでから視線を棚に戻し】