『入館無料』の貼り紙と、開け放たれた門。
アナタは気後れしながらも門をくぐった。
青々とした芝生と季節の花に彩られた庭を進み、薔薇のアーチをくぐったアナタの前に、背丈の倍はあろうかという巨大な扉が現れる。
ゴシック調の白い外壁に負けぬ存在感を放つ、黒い観音開きの扉の前に立つと、薔薇に囲まれた獅子のノッカーの横に『入館の方はこちらを鳴らして下さい』と書かれている。
意を決したアナタが2回ソレを鳴らすと、ゆっくりと扉が開き始めた。
出迎えてくれたのは美しいオルゴールの音色、そして暖かみのあるオレンジ色の灯りだった。
館内を見渡すアナタの後ろで、扉がゆっくりと閉まっていく。
アナタの目の前には美しく、無機質で、異様な、混沌とした光景が広がっていた。
横からアナタに声が掛かる。
「お客さんですね。ようこそお越し下さいました。まずはこちらで、お茶でもいかがですか?」
・・・・・・・・・・
(こちらは雑談トピになります。)
(皆口さんの言葉に小さく首を振って)
いえ、私はここの職員ではないです。
たまたま見かけて気になったので、入らせていただきました。
ええ、このシュークリームはいただいたものですよ。
あちらの職員の方がお茶の用意をしてくれたんです。
(呉井さんと須崎さんに向き直って)
普段作った物は販売もしているので、修行も兼ねて私物もなるべく作っているんです。
他のクリエイターが作る物も買ったりしますけどね。
すごいとか綺麗なんて生の言葉を聞く機会があまりないので照れてしまいますね。
(くすぐったそうに微笑んで)
(呉井さんの大掛かりな作品は作れないという言葉に)
大掛かりな物は・・・ということはきみも作る側だったんですね。
お互い駆け出しの身同士頑張りましょう。
きみの作品も、いつか見てみたいです。
(手にしていたシュークリームを一齧りして)
美味しいです。
素敵な作品に囲まれた中でのお茶というのもいいものですね。