木箱の中に入れられたアンティーク調のノート。
木箱の中には青薔薇の飾りがついた
ボールペンも一緒に入れられている。
ノートの一ページ目には
「言の葉ひらひら。
吐き出せないなら書き出して。
あなたの想いで私を埋めて。」
と丁寧な字で記されている。
*落書きや誰にも言えない想いなど
ご自由に書き込みをどうぞ。
ここには妖精がいるのだと
共に夢見て欲しいのか。
妖精なんていはしないと
現実へと引き戻して欲しいのか。
どちらの想いも同じぐらいに強くて
折り合いをつけられない。
どちらも捨てられない。
ここには妖精がいる。
みんな私の友達。
私のそばにいる。
全部嘘。
本当は私にも、妖精なんて見えない。