扉をガラガラと開けると、そこはラーメン屋だった。
「いらっしゃいませアルー」
チャイナドレスの女の子が出迎える。
カウンターの向こう側では鉢巻のおじさんが一生懸命にラーメンを作っていた。
あなたはラーメンを注文してもいいし、炒飯を頼んでもいい。
杏仁豆腐のみを頼むのもいいし、今日は水だけで……でも構わない。
さあ、この店内で自由に遊ぶのだ!
(舞の反応に「あっコイツからかうと面白いタイプの奴だ」的な悪い笑顔になり)
お、そう? じゃあお言葉に甘えて御一緒しようかな!
ヘイ華菜子、追加で杏仁豆腐一丁!
あー逆ナンっつーのはなー
漢字で書くと『伽求南』って字でなー
元々は伽羅というありがたいお香を求めて仲間と南へ旅立ったお坊さんの事でなー
つまり誰とでも仲良くする立派な人だねって意味だ。今度学校で使ってみるといいぞ!
(などと口から出まかせをかましつつ席に座る)
やー、にしてもデカいな髭の兄ちゃん。
それにスゲー老け顔だし。3年か?
(感心するように勘助をジロジロ見回し)
ヘイラッシャイ!
来て早々な上に見ず知らずの身で悪いが(真っ赤になっている舞を指差し)
こちらの若干挙動不審なお嬢さんが大勢で食事をしたいそうだ!
よかったらアンタも相席しない?
(調子の良いヘラヘラ顔で梢にそう呼びかけ)