何年も前に引き払われた、とある個人商店の前
「貸店舗」の3文字の真下に冷めたハチワレみたいな女が1人、陣取っている。
べっこべこにヘコんだシャッターにべったり寄っかかってあぐらをかいて
まばらになった人の流れを無気力な眠い目でぼーーっと眺めている。
ボロいギターケースにすりきれたズタ袋、煌々と光るランプが傍に置かれ
ナニを聴いているのか、ヘッドホンを着けたまま…誰かが来るのを待っている。
…
(唐突ですが助っ人が到着次第、助っ人と市子の2人で1曲歌います
時間帯は夏場の暗くなり始めた頃合い
帰宅途中、夜遊びに行きがてら、ただの通りすがり、ご近所さん…
どなたも、良かったらちょっとだけ足を止めて、聴いて行きませんか?
もしも感じることがあったなら、足跡を残してくれると嬉しいです
演者は歌い終えるまで会話できませんが、ナニカ反応はする…かも
チナミに歌や演奏の飛び入り参加はごめんなさい今回ナシの方向で…)
(響に「ノロイ」で思い出されたっぽいコトにカクンと肩を落としつつ微苦笑)
そのセツはどーも。確か響っつったか。鳴のダチとはな。
…イヤ。同じガッコだしンな意外なコトでもねーのか。
…あのな。良く考えろよ鳴。
大体オマエがスゲーっつったあたしの歌は猫の鳴き声みてーなモンだ。
多かろーが少なかろーが深い浅いカンケーなく後から掴んだモンのがよっぽど…
(言いかけたものの「どーやら決まりじゃない?」に閉口。
ジト目で桃川、鳴、響と見ていき花風でピタリ。情けない顔で首を傾けて。
しまいにアタマをぐしゃぐしゃ掻きながら「あーーもーー」と溜め息)
………知らんぞ。どーなっても(ぼそっと鳴へ)
ってちょっテメっ、桃川…!(カっと赤面。とっさに明後日の方角を向いて)
…うるせーよ。コチトラ誰かサンほど心臓毛深くねんだ(つんと憎まれ口)