一階にはCDやレコードが並んでおり、1台のパソコンで試聴も可能。
気が済むまで自由に聴いていけ。
棚に置いていない気になるCDがあったら、店の人に聞けば出てくるかもしれねぇな。
ただし店内で他の客の迷惑になる行為は遠慮してもらう。
き、緊張してるわけじゃ……(少し気恥ずかしいといった表情で)
針の置き方に気をつければいいんだね。
……えっと、盤面のどこに針を置けばいいの?
この溝のとこかな…(おそるおそる)
そんなに緊張しなくても大丈夫だよ(くすくすと笑み浮かべ少し敬語崩し
わかりました。そうしましたらこのレコードを津島君にかけてもらおうかな。
針の置き方に注意すれば難しくもないから大丈夫ですよ(レコードをセットして手招き
そうですね…私はCDよりも温かみを感じたりすることがありますね。
CDにはCDの良さがあるので両方好きですが。レコードの方が理論的には音が良いんですよ。
針を当てるので盤面の劣化状況とかによっても変わりますけれど。
えっと、じゃあ、あの…これ視聴したい…です(定番のジャズが収録されているレコードを持ってきて)
こういうのってCD音源で何度か聞いたことあるけど、やっぱりレコードで聞くと音が違って聞こえるものなのかな…?
それでもしよかったらアナログレコードのかけ方も教えてもらえると嬉しいんだけど、いい?
あぁ…驚かせてしまってすみません。お久しぶりですね。
えぇ、ここで店を営んでいます。半分私の趣味で成り立っているようなものですが。
レコードプレーヤーはあるんですね。ならレコードの方もゆっくりご覧下さい。
そちらの試聴も可能ですよ。
どういったレコードの曲をお探しでしょうか。気になるものがありましたら、私がかけますので。
(声をかけられて一瞬ビクッとし)
あ、ああえっと……樹雨さん。お久しぶりです。
そっか、樹雨さんのお店だったんだね(キョロキョロしながら)
レコードプレーヤーはあるんだけど、肝心のレコードがなくってさ。どんな曲があるか見させてもらうね。
ところで、レコードは試聴とかってできるのかな?
……あ、でも俺レコードのかけ方わからないや……。
(扉が開く音がして其方に目を向け)いらっしゃい。ゆっくり見ていって下さいね。
(柔和な笑顔を向けると同時にどこかで見た事のある面立ちに)…?もしかして津島君、でしょうか。
演劇の際はお世話になりました。小道具作りなど裏で支えて下さって助かりましたよ。
(仕事時なので敬語のまま)ここにも一度来て下さったということで有難うございます。
征一郎君が紹介してくれたんですね。
レコードも多少は置いてありますので、欲しいものがあればお気軽にお申し付け下さい。
(おそるおそる入店)
……………神嶋センパイの言ってた店ってここであってるよな?
一度きたことあるし、たぶん間違ってないはず…。(店内をキョロキョロと見回しながら)
……あ、前に来た時は気づかなかったけどここってレコードもおいてあるんだ。
叔父さん好きそうだし、ちょっとみていこうかな。
あんがとさん。手間かけんね。
(神嶋さんが引っ込むのを見送ってモニターへ視線を移す)
………?(備え付けのヘッドホン装着間際、斑鳩さんの入店に気付く)
(聞こえた事情、曲名を認識)…………(まー…ベツに急がんしな)
(斑鳩さんに振り向く)…あのさ。なんか探してんなら先使う?
…て聞こえてねーか(イヤホンに気付き。首を傾げてパソコンを指差す)
(イヤホンをした白衣の青年が、ポケットに片手を突っ込んでやってくる)
……こんな店があったのか。見落としてたな
四月の雨か……(入口の前に立ちぐるりと見回す)
レコードもあるなんて随分とクラッシックだな。
……ここにアイツの……彼方の出したCDはおいてあるだろうか
クラシックのCDにしては結構売れたと聞いたが、センセーショナルな報道のせいかもしれない。
悲劇の天才ピアニスト、衝撃の自殺なんていかにも大衆が好みそうな俗な題材だ
(醒めた目をしてCDの背を流し見ている)
アイツが出した最後のCDのタイトル……忘れもしない、「faraway」……「遙か彼方」の英訳。
……ないかな、ここには。
(声を掛けられ操作していたレジカウンターのパソコンから顔を上げて)
はい、いらっしゃいませ。
フィンランドのロック…ですか?少々お待ちください。
(そう言うと立ち上がり、視聴用のパソコンへ向かい操作し始める)
(パソコンから顔を上げ獅子島さんの方へ向き直り)
お客様、こちらに表示されている中でジャンルにRockと書かれているのがお客様の好みに合うかと思われます。
よろしかったらこちらにヘッドホンもありますのでご視聴ください。
私は店舗裏の方で在庫の確認をして参りますので、どうぞごゆっくり。
(そう言ってレジ裏の狭いスペースへ入っていく)
(ヘッドホンをしたまま。しれっとした顔で入店)
………………………………(端から棚の上から下へと眺めて。ゆっくーりウロウロ)
ン(あるカテゴリーで足が止まる。じーーっと注意深く隅々まで見まわす)
フム…(首を傾げて小さな溜め息。ヘッドホンを外す。店員さんの居る方へ)…あの。
フィンランドのロック置いてないすか。…インディーもあるとけっこー助かんだけど。