遊園地の敷地内にある野外音楽堂
石造りのステージでは嘗て手品やお芝居、ヒーローショーが演じられていたが、今は演者も観客もなく静まり返っている
ステージには壊れたピアノが一台打ち捨てられている……
(蝶のイヤホンジャックの感想を聞いて)
いやぁ、羽の部分とか苦労したんで、そう言ってもらえると嬉しいですわー♪
んー、クラシックで好きな作曲家は、バッハ、ラフマニノフ、ドビュッシー、バラキレフかなぁ。
曲の方は、うーん……いっぱい好きなのあって、言い切れないやぁ…(汗)
お。遙さんもジャズ好きなんですかぁ♪いいですよねぃ、ジャズ。
いいなぁ、オレもレコードで聴いてみたい。
ふーむ…。聞けば聞くほど集中タイプですねぃ、遙さんって。
(それはまた……の言い回しで、むぅ…と唇を尖らせて)
今、ベタな理由だなぁって思ったデショ…?
うん、ほんとうに。ちゃんと会えてよかったですわ(頷く)
えー、遙さん裏方だったんですん?
ネバーランドの住人みたいな格好して踊ってたんじゃないのかぁ(残念そう)
んでも、そーいう細やかな部分とか担当するのって遙さんに合ってる気がするし、いいかも。
ありゃ?楽器の方、まだ決まってなかったんですか。
んじゃ、いつか楽器が決まったら、遙さんの演奏聴かせて下さいねぃ♪
クラ同の方も、時間出来たらひょこっと行ってみまっす。
(本当の所どちらだろうな、という言葉に、首を捻り)
ええっと、こう言っちゃなんですけど、時任さんってはぐらかすのが好きそうっていうか…。
……あー、いや。好きなんだろうなぁ、はぐらかされた相手の反応見るのとか。
(顔色について訊かれて、困った顔になりながら)
……え、言っていいのん?
んー…。なんかこう……一瞬だけ、時が止まって温かみの失せた顔に…なってたかなぁ…。
未必の故意って、それはまた…穏かじゃないというか、なんというか…。
これはまた……余計な事を言っちゃいそうだから、オレの口をチャックしないといけない予感(汗)
つ、疲れちゃったかぁ。
んーっと…。よかったらだけど、ミルクキャンディ食べます?(そっとキャンディを差し出す)