ドアを開けると簡素なベッドが見える。
その前にはこの部屋の住人が拘ったのだろう、部屋に不釣り合いな程綺麗に磨かれたアンティークの机と椅子が鎮座している。
食器棚の中身はガランとした中に、ぽつりとアンティークのティーセットが並べられている
…たまに上機嫌でお菓子を焼く姿がみられるとか…。
ああ、うん…はいはい。
私も貴女に会えて嬉しいわ。
(戸惑いつつ、抱きしめ返し頭を撫でて
確かに私の趣味にあっているし
貴女の努力は認めるわ。
頑張ったわね。
ありがとう、那由多。
そういってくれるのは嬉しいけれど
なんだか腑に落ちないのよね。
そんなに私と一緒にいたい?
ふぇ?
わわわ、冴来っ!
来てくれたのっ?
なゆた嬉しいよっ(ぎゅうっと抱きつき
あのね、あのねっ
なゆた、冴来とお茶会できるように、
すっごく頑張ったんだよ~♪
テーブルとティーセット、どう、かなぁ?
きにいってくれたらうれしいな…
(下を向いてもじもじする。
だってだって、冴来のそばにいたいの、なゆた…
…聞いてる?
その様子じゃ聞いてないわね…。
完全に住む気満々じゃない、全くもう…。
(溜息をついて
ここは頭のおかしい人間が山ほどいるのよ?
部屋にいつそういった人間が
入って来てもおかしくないの。
下手をしたら殺されてしまうかもしれないのよ?
お茶会ならもっと綺麗な場所ですればいいじゃない。
なにも、こんな場所でする必要ないわ。
今日はなにしよっかな?
お水は引いたし、電気も~…
ガスは……うん、届いてるねっ♪
(カチカチとガスコンロを回して火がつくか確認する
冴来とお茶会できるように、
ちゃんと準備できた~♪
なゆたってば偉い!
(満足げに胸を張る
那由多…。
いつの間に家具まで持ち込んで…。
早く帰りなさいって、言ったでしょう?
ここは貴女が来るような所じゃないの。