(手入れの行き届いた庭には
色とりどりの花が咲き乱れている。
白色の小洒落たカフェテーブルが設置されており
天気のいい日にここで過ごせば
穏やかな時間を過ごすことができそうだ。
……疲れた……。
(小鳥を追いかけ回すことに飽きたのか
溜息をついてその場に座り込む。
再び小鳥が冴来の肩にとまりぴぃちく囀る)
…もう…。…どうして、貴方は…空を、飛ぶの…?
…私は…飛べない、のに…。
…ずるい…意地悪…。
……。
(拗ねた口調で呟き、小鳥を恨めしげに一瞥した後
晴れ渡った空をぼんやりと見上げる)
…お兄ちゃん…。…まだかな…。…遅いなあ…。