(綺麗に整頓された部屋には
可愛らしいぬいぐるみが山ほど飾られている。
どのぬいぐるみにもリボンや
手作りらしい衣装がきせられており
どうやら、大切にされているようだ。
机には花柄のノートと
数本のペンが置かれており
中には丁寧な字で幾つかの文が書かれている。
このノートを覗くも文を書き足すも貴方の自由…。)
ただいま、エリーヌ…
(疲れた様子で部屋にはいってきて
ベッドの上に座る白いうさぎにそう呼びかけ
愛おしそうに抱きしめる。
どうやらぬいぐるみの名前のようだ。)
今日ね…とっても暗いところにいったの…
地下の不思議な人たち、沢山…
姉様もいるんだって…
姉様…あいたい、よ…
お話、僕にはわからなくて、淋しかった、けど
一人になると、もっともっと…さみしい、よぅ…
でも、また馬鹿騒ぎしましょうって…
またいってもいい、んだよね…?
うれしかった…
やさしいひと、ねえ、さま…
(ベッドに横たわり途切れ途切れぬいぐるみに話しかけながら
そのまま眠ってしまう。
どこか淋しそうだ。