希望戦士ニャンダム・オペレーション・エクソダス｜リアクション

希望戦士ニャンダム・オペレーション・エクソダス

●決意

「私の友人も皆死んでしまった。これが最後のチャンスだ。共和国を叩き、戦争を終結させる！」

　公国軍のパイロット、クウ・タカシロ（鷹城空）は、水陸両用のメカ、ニャゴックのコクピットの中で一人覚悟を決めていた。

　クウの所属は工作部隊で、クウは機体の専用カラー持ちの指揮官をやっている。
　クウの部隊はニャゴックの水陸両用の機能を生かし、地形をフルに活用して戦うスタイルが持ち味だ。

「この戦い、防衛側である公国軍に地の利がある。ニャゴックの水陸両用機能を生かして戦えば！」

　クウたち工作部隊は地形や壁の強度をしっかりと頭に入れておき、ニャゴックの強力な両手のクロ―で壁を崩して敵陣に川の水を引き込んだり、壁や天井を破壊して敵を生き埋めにしたりして、ニャブロー要塞に侵攻してきた敵を次々と撃破していく。

「直接戦闘だけが、戦争のやり方じゃないんだ」

　勝利のためには立ち回りをうまく考えないと。とクウは考えていた。とはいえ、毎回敵を罠に嵌められるわけでもなく、直接、正面からの戦闘になることも避けられない事が多々ある。そのため、周辺の警戒はできる限り最大限に行う。
　要塞内の迷路の入り組んだ地形を利用して、敵部隊を戦いにくい場所に追い込んでの射撃や、水中・物陰を利用しての格闘や奇襲攻撃で翻弄する。

「悪いが、逃がしはしない！　恨むなら、私に出合った不運を恨め！」

　クウは所属こそ工作部隊だが、その辺りのニャク乗りの数倍の実力を持っている。
　その上、戦闘に当たってはもちろん、部下との連携も忘れはしない。

「これ以上、不幸な人を増やすわけにはいかない！」

　要塞攻略にあたった共和国軍は思わぬ強力な伏兵の存在に、その進行速度を著しく抑えられていた。