希望戦士ニャンダム・オペレーション・エクソダス｜リアクション

希望戦士ニャンダム・オペレーション・エクソダス

●鬼神の戦い

　狙うは脱出艇にとって脅威のニャフタンク部隊だ。
　そいつ等を一機残らず潰してやるとオーカマは気を吐いた。

　防衛戦と言いつつも、最初は草木で機体を覆った上に動力部の出力も絞って密林の中に紛れ、密かに敵軍の機体が近づくのを待つ。
　敵機体が攻撃圏内に近づいたら攻撃開始だ。
　先頭の機体にアンカーを打ち込んで回路を焼き切り動けなくし、その機体を盾に後続の敵機に肉薄、格闘戦を仕掛ける。
　同士討ちを恐れて攻撃をためらった共和国軍パイロットは、そのまま突進してきたオーカマのニャフに攻撃を受けて機体を大破させてしまう。
　オーカマは次の獲物と、ヒメコのニャンダムにアンカーを発射するが、充分に警戒していたヒメコは難なくそれをかわした。

「当たんなきゃーモンダイなし！」

　まるで余裕があるかのようなもの言いだが、実際はギリギリだった。事前に運動性重視のカスタマイズ調整をしておいたから良かったものの、そうでなかったら、先にやられた味方の二の舞を演じるところだった。
　オーカマは逃したヒメコには目もくれず、次のニャンタンクに鋭いステークを突き刺し、爆発させていた。
　強力な砲撃能力を持つニャンタンクだが、接近戦に弱いのがネックだ。混乱した共和国軍部隊は分断され、一体また一体と葬られていく。
　目の前の惨状にどうやら敵はエース級らしいとヒメコは悟った。護衛どころか自分の身も危ない。油断は即死に繋がる。

「覚悟はある。私は戦う。こんな戦い、終わらせるんだ。今日！ここで！」

　言いながらヒメコは身体の奥から力が湧きあがってくるのを感じた。

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