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秋の読書週間
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無事に刀のレベルに合った参考書を見つけることのできた千歳たちは、手近な机でまずは前回のテスト問題を解いていく。そしてここ数日のノートを広げて授業中に理解できなかった問題に取り組むが、ひと段階前の問題から教わったからか、どんどんとスムーズに解けていく。
「そうそう、ほらぁ、ちゃんと解けているじゃない。刀君もやればちゃんと出来るのよ!」
「……そうか? 俺一人じゃ、どこから手をつけていいかも分からなかったと思う」
やれば出来ると言っても、一人で間違ったほうに頑張ったところで先に進めない。道を指し示してくれる相手がいるからこそ、自分は進めているのだ。
例えば、毎朝二人で繰り返している剣の練習だって闇雲に振るうだけでは何も変わらないが、共に続けている千歳がいるからこそ、考え事で疎かになっていればその鈍りを指摘してくれるし、苛立って荒いものになれば冷静さをかいて隙だらけの太刀筋を正してくれる。
ただテスト対策をしたいだけなら、担当教科の先生へ素直に授業が理解できなかったと質問に言ったほうが的確だろう。そうしなかったのは、千歳の成績が良いだけでなく信頼しているからではないのか。
「刀君は別に頭が悪い訳じゃないのよ。ただ、ちゃんと勉強をしてないから、そもそも答えを知らないのか、答えの導き方がわかっていないだけなのよ。誰でも知らないものは答えようがないんだから」
最初は何がわからないのかがわからない、といった状態だった自分に呆れた顔をされたり、間違える度に優しく叱りつけていた千歳が笑ってくれるようになった。喜んでくれることが嬉しくて、更に頑張って問題を解いていくことが楽しくなって。……なのにそれが、次第に不満へと変わっていく。
「どうしたの? ここまで頑張ったし、少し休憩にする?」
「いや、そういうわけじゃ……うん」
朝練のあとは彼女が作った朝食を食べ、こうして勉強も教わり世話になってばかりだ。だから、多少親や姉のような振る舞いになってしまっても、それは致し方ないことなのかもしれない。自分が何か役立つことができて対等だと思えるならともかく、すぐには何も思いつかない。
「もう、なんなのよ……」
さっきまでは、勉強に取り組む楽しさを見出してくれた様子だったのに、手を止めてぼんやりとされれば、休息以外に提案する手立てがない。それとも、自分の指導の仕方に何か問題があっただろうか。
理解をしてくれるまでは言葉も厳しいものになっていたかもしれないが、だいぶとスムーズに解けるようになってからは褒めてばかりだ。時折引っ掛け問題を提示して注意を促すことはあれど、気を悪くするようなことは――そこまで考えて、千歳は思い至った。
あまりにも過剰に褒め、得意気に引っ掛け問題の見分け方を指導する様は、彼を子供扱いし過ぎていたのではないか。
「あの、刀君」
「ごめんごめん、調子がのってるうちに、他の教科も見てもらっていいか?」
不満と感謝は、天秤に乗せるまでもないことだ。こうして問題を解くだけでこれだけ喜んでもらえるなら、テストで良い点をとれば、もっと喜んでくれるはず。彼女の努力に報いることができたなら、次に指導を受けるときの態度も変わるかもしれない。……いや、本当はそんな日が来ないことのほうが良いのだが。
少しでも、肩を並べていると胸をはることができるように。そこまでハッキリとした願いが心にあるのかは定かではないが、現状に不満があることは確かだ、手を止めている場合ではない。
頼りにしていると微笑まれれば、千歳も言葉を飲み込むしかなく、謝るタイミングを逃してしまった。気を悪くした様子ではないので、刀に言われるまま白さの目立つノートに呆れながらも、次の教科を何にするか相談するのだった。
(……あれ? 二人揃って図書室なんて、どうしたんだろう)
お気に入りの作家がいて図書室を利用することがある
小山内 海
は、新刊が入ったことが委員会の掲示板に貼られていたことを見て借りに来た。のんびりと下校まで静かな図書室で少し読んでいこうと思っていたのだが、いつもはまばらな人影が今日に限っては多く感じる。
読書週間だからだろうか、とカウンター近くにある新刊のコーナーで目当ての本を見つけ、席を探す途中で気づいた。もうすぐ、中間テストだ。
本を広げながらノートにペンを走らせる姿を見れば、単なる読書でないことは一目瞭然。自分も勉強しなければと、専門書のほうへ足を向ける。いくら目当てだった本が一巻完結形式の作品が多いとはいえ、この時間に読みきってしまうのも勿体無い。一緒に貸出手続きをしようと通路を歩くも、刀と千歳は真面目に勉強をしているのか、こちらに気づかない。……気づかれても、あの空気にどう入っていけばいいのか分からない。
ふと、足を止めて手にしている本を見る。帯がついたままになっていて、題材は青春恋愛ものだ。
(今回は、どんなお話なのかな)
一瞬横目に見た光景が脳裏をよぎるも、それと物語は別の話だ。好きな作家なだけに、その期待も大きい。早く読むためにも、絵画関係の資料集を探しに奥の棚を目指した。
すれ違いざまに見かけた
朝鳥 さゆる
が一瞬先生かとも思ったが、よくみれば制服を着ている。しかし、その様子は大人びすぎていて少し憧れめいた眼差しで見てしまっていたのか、彼女と目が合った。
「……探しものなら、図書委員を呼んできましょうか?」
『だいじょうぶです、ありがとうございます』
あまり学校に出席しない上に、この容姿だ。何らかの誤解を与えていても不思議ではないと、さゆるは海に声をかける。が、彼女はサッとスケッチブックを差し出して返事をすると、深々と頭を下げて通路を歩き始めた。
小柄で、愛くるしい目をしていて、動作が小動物のような女の子。自分とは真逆過ぎる、可愛らしさを持っている。別に今の自分の容姿に不満があるとか、そういうわけではないのだが……見るからに純真、無垢といった言葉の似合う姿を見送った後、どうしてか息苦しくなった。
――仮初ではない、本当の温かさを知っているんだ。
そんな羨ましさと憎さがないまぜになった物が、無意識に喉でつかえているのだろう。呼吸を整えるように本棚にもたれかけ、気道を確保するように天井を仰ぐ。
息苦しさの理由がわからないさゆるは深く息を吸い込み、ゆっくりと吐き出す。何度か繰り返すうちに落ち着いてきた時、なんとなく一冊の本が目に入った。
(そうだ、今日は適当に時間を潰そうと思って……)
ここが何の本のコーナーかも確認せず、目に入った本を取り出す。時間さえ潰せれば、なんだって構わない。パラパラと捲れば小説だったようで、目的に丁度良いと適当な席を探そうとした。
「ああ、申し訳ないのう。そこの背が高い者、これを上から二段目の棚に入れてはくれまいか」
この業務なら自分に向いているかと思ったが、背の高さは脚立でも使わないとカバーできない。本来は手近に居たとはいえ利用者に頼むことなどないが、声をかけたのはなんとなく、しか言いようがない。
「ええ、構いませんよ」
どこか取り繕ったような笑い。本でも読んで気晴らしに来る人もいるだろうと、下段の本を戻しつつ整理しながらいいなは続ける。
「すまんの、こういう作業は好きなのじゃが、どうにもままならないこともあってな……そんな時は、ゆっくり夕日でも眺めて一日を忘れるのも良いものじゃ」
「夕日で……忘れる」
そんなこと、考えたことも無かった。それが一般的な物なのかと、さゆるは会釈だけしてその場を去った。
「今日の夕日も、良さそうなんじゃがのう……」
差し込む西日は、本にとっては悪影響かもしれない。だがカーテンを引く前にタブレットを取り出そうとして、ずり下がってきた緑色のコートの肩口を引っ張り上げる。
(奴も、どこかで見ているか……いや、また必死に調べ物を続けているのかもしれぬな)
柔らかな温かさにを取り込むように写真を撮り、気づいていなければ一緒に見ることも一興。メールに添付するのは、なんだか一方通行のようでタブレットをしまいながら息を吐いた。
メールをすれば読むようだが、姿を消してからこの数ヶ月、足取りは掴めない。どこに居るのか皆目見当も付かないが、ただ生きていることは確かのようで。それを確認するのが電子機器に羅列された冷たい文字だということが、便利な世の中だと喜んで良いのかはわからない。
「さてと……残りは僅かじゃったな。次の本は、と」
ラベルに貼られている、1番の文字。日本十進分類法で思想・宗教にあたるものだ。
「これまた珍しいというか、タイミングの良い貸し出しがあったものよの……」
今まさに、考えていた相手が熱心に調べていたもの。まるで、学校にいて調べ物をして行ったような気になって、貸し出しカードを確認しそうになる。
「……まあ、どこに居ようが元気でやっとるじゃろ」
その本を手に、目的の棚へと向かう。その顔は、心配ではなく穏やかでもなく……満面の笑顔だった。
そして、通路の途中にある一人がけのソファに腰を下ろして本を読み進めていたさゆるは、最初こそ適当に読み流すように文字を追っていたが、次第にその世界にのめり込んでしまう。
(この主人公……というか、テーマって)
細かな設定は違えど、文字の世界に住む少女は自分とよく似た境遇へと転落していく。そこから再生へ向かう生き様をテーマにしたものだった。
自分には救済などないし、あったとしても撥ね付けているだろうことは自覚している。だからこそ気になった、この少女が同じように落ちた先でもがき続けるのか、ご都合主義のハッピーエンドがあるのか、それとも違う可能性があるのか――ここまで何かに夢中になったことは、きっとない。ただ自分の行く末を知ろうとでもいうように読み進め、次第に目尻には涙が溜まる。
パタタッと小さな音をたてて紙面が濡れた。そのページは物語も終盤、主人公の行く末が示唆されているところだ。さゆるは慌てて涙を拭い、本も軽く拭いて周囲に気をつけながら本を元の棚へと戻し、急いで図書室から飛び出したい気持ちを抱えたままカーテンの影へと隠れた。
「ふっ……っく、…………」
外に出るまで、この感情を我慢することなどできなかった。急いで駆け込んだものの、外の景色に見惚れている間に靡いたカーテンに背を隠されたような自然な隠れ方に、気を止める者など誰もいない。
(こんな姿、誰にも見られたくなんて、ない)
窓に額を付け、自身を抱きしめるように服を引っ張り声を殺しながら泣き続ける。何かに縋りたいようで、それは普段の生活となってしまったこととは違う。今はもう、泣くことでしか感情を処理する方法を見いだせなくて、ひんやりとしていた窓ガラスが次第に自分の体温で温まるころになっても落ち着かない。
「あ……ああ、う……っく……う……っ……う、うう……っ、あ……あ……うう……」
彼女は、小説の中の少女には再生と希望が示唆されて幕を閉じた。幸せになったわけではない「なれるかもしれない」というあやふやな読者に任せる終わり方で、大半の人ならばそれを疑わないだろう。
いっそご都合主義でもなんでも構わないから幸せになってくれれば、自分と全く違う世界の話だったと読後感が悪いものの物語などそんなものだと割り切れた。逆に同じように苦しみ続けるというのなら、人生が上手くいかないことを揶揄するような物語もあるものなのだと、意外に思いながらも暇つぶしになった。
だが、実際はギリギリの所まで自分の人生に近づけてくる。そんな希望など、あるはずもないし望んでだって……いない。この破滅的な生活が変わる日など、訪れることはない。わかってる、わかっているのに、どうして自分は泣いてしまっているのだろう。
――そんな時は、ゆっくり夕日でも眺めて一日を忘れるのも良いものじゃ
ふと俯いてばかりだった目を前方に向ける。今の自分にはそれさえも痛いくらい眩しく映り、柔らかに空へ溶け込んでいるはずのオレンジ色も、まるで何かに侵食されている気さえする。
「う、ぁ……く、ううっ……あ……」
あの少女に、何を求めていたのだろう。何が悲しいのだろう。思考がままならず、考えることも難しい。ただ今は、この気持ちが落ち着くまで泣いてしまいたかった。さゆるは顔を腕で隠すようにして、夕日の光からも何からも遮り、ただ静かに泣き続けた。
どこからか、押し殺すような泣き声が聞こえる。それを気にも留めないというほど無神経ではないが、到底掛ける言葉など見つからない
佐藤 タカシ
は、あれだけ堪えるような泣き声ならば聞かなかったことにしたほうが良いのかもしれない、と目的の本を探す。
趣味の猫の写真撮りが上手くいかず、美術書や写真集などで街を散策する意欲が湧くかもしれないし、そこまで至らないかもしれない。ただ時間だけは余り余っているので、何となく足を踏み入れた。
賑わうのは、やはりジャンルはよくわからないがストーリーのある物らしい。横切る際に『この間の文学賞で金賞とった』やら『今度ドラマ化されるって!』などという話し声が聞こえてきたが、タカシには興味のない世界だった。
本のサイズの関係か、奥まった場所にあるより専門的な美術書たち。委員の人たちが換気などしているだろうに、そこには本独特の、なんとも言えない匂いに満ちている。そんな珍しい場所に、自分より背が高く一瞬モデルかと見紛うような少女、
三宅 葉月
が何冊か手にとって立っていた。
お互いに静かな空気を好むのか、一瞬目が合うも会釈もせず通り過ぎる。元々、図書室というのはそういう場所だ。すれ違う人の手にした本に対して、何を借りたのかや趣味が合うだとか話す場所ではない。タカシはズラリと並ぶ本の中から、日焼けでもしてしまったのか背表紙がくすんでしまっている本に興味をもち、取り出してみる。随分と年季も入っているが、どうやら風景写真の本であることは表紙でわかった。
本の上部に積もってしまっている埃を見、このまま開けばくしゃみをしかねないと丁寧に拭い去ろうとした時だった。
「わ、わあぁ……!? ごめんなさいっ! ごめんなさいっ!」
バサバサと本が散らばる音が聞こえ、こんな奥まった所に珍しい……と思いつつ、何か拭き取る物はなかっただろうかと制服のポケットを探ろうとしていた時、その騒音は近づいてきた。
「あの、『ネコの子供達』見ませんでしたか? あ、えっと、本のタイトルなんですけど……っ!」
猫。その言葉に僅かに反応するも、どうせ先ほどすれ違った少女にぶつかって、急いで拾い集めているのだろう。その程度にしか思っていなかったタカシは、諦めて制服の裾で拭ってしまおうかと本を拭いやすい角度に持ちかえる。
「み、見てませんか? こっちのほうに転がって来たかと思ったんですけど……!」
間近に聞こえる、必死な声。先ほどの少女とやりとりをしていると思い込んでいたタカシは驚いて、本を手放してしまった。
「…………っ!」
まずい。直感的にそう思うも、パラパラと開きかけた本に手を伸ばして落下を阻止する方が自殺行為だ。袖で埃を吸うことを防ごう。そこまで考えている間に、埃を舞い上げて本は床に落ちた。
「……くしゅんっ」
埃に包まれ、現れた美少女。制服のボタンははちきれんばかりで、
榛宮 智
は目のやり場に困惑した。
(ふえぇっ!? この人も、この島独特の変な人なの!? でもでも、これって僕のせいー!?)
明らかに狼狽えている智を見て、タカシはゆっくりと首を横に振る。息苦しい制服のボタンをいくつか開けて緩めると、他に目当ての本が無いか、何事もなかったかのように探し始める。が、智は責任を感じて放っておくことなどできない。
「あの、えっと、ご、ごめんなさい! 僕、
榛宮 智
って言います、決して怪しい者じゃありません! だから、その、よければこれを……」
智から差し出されたのは、ジャージの上着。授業が急遽変更になって使っていないと慌てふためいているが、確かに女の姿になって服をはだけすぎるのも問題だろう。幸い、彼のほうが体格が大きい。
「…………」
タカシは無言で受け取り、首を縦に振る。彼に背を向け、これで遠慮せずに済むとシャツのボタンを殆ど外してジャージを着た。
「それで、えっと……本も、すみません。僕、探していた本がお気に入りだったので、つい」
そういえば、猫がどうとか騒いでいた気がする。首を傾げ、とりあえずは周囲くらい見渡そう。そう思って通路を見れば、挟んで反対側の本棚の前に転がっている本が目に入り指を指す。
「あ……っ! これ、これです! ありがとうございます!」
もう用件は済んだだろう。落としてしまった本を拾い上げ、パラパラと捲る。その中には、何かメモ書きのような物が挟まっていた。
「……?」
メモ用紙は本にしっかり挟まれていたからか劣化も少なく、文字の掠れも少なそうだ。これならばと読み進めてみると、何故か智が戻ってきた。
「この『ネコの子供達』はオススメなんです。母を亡くした男の子が猫の兄妹に連れられて猫の国へ行ったり、猫に心奪われたおばあちゃんが猫を追って遠くまで外出したり、現代とファンタジーが混ざった世界感で、冒険心もくすぐられるし。あ、だからちょっとファンタジーっぽい風景写真とか見たいなって、このコーナーに来たんですけど」
捲し立てられるように、本の説明をうけ、タカシは物珍しそうに顔を上げる。智は明らかにしまったという顔でしょげかえっていた。
……そういえば、このジャージをどう返すか考えていなかった。最終下校の時間までにどうにかなるだろうか、と思いながら見返せば、怒っていると思われたらしい。
「ごめんなさい、すいませんっ! つい夢中になっちゃって、話すぎちゃって、その、猫とか興味あったりなんて……」
「…………」
何も喋らない自分に、ここまで話しかけてくる人などいただろうか。ひとまず猫は好きなので頷いておき、それよりも興味をそそられるメモに目を通した。……どうやら、学校内で教師に見つからぬよう猫を飼っていたらしい。猫の数や餌やりの注意点などが書かれていて、話を聞かれぬようこの本でメッセージ交換をしていた、という所だろう。
だが、そもそもこれがこの学校のことなのか、まわりまわってやってきた他の学校のことなのかはわからない。書かれている場所に行けば、野良猫として育った猫たちと会えるだろうかと思うと、タカシは少し興味をもった。
「わぁ……その写真も素敵ですね! あの、じゃなくて、本を見つけてくれたお礼……ええっと、その前に凄いことになっちゃったお詫び、しなきゃ!」
礼も言ってもらったし、ジャージも貸してもらった。これ以上は何もいらないとタカシは首を横に振る。その様子に再び智はしょげかえり、忙しない人だなと思いながら怒っていないことを伝えるため、タカシは見つけたメモ用紙を見せた。
古めかしい本に入っていたのなら、猫の国に連れて行ってくれる猫がいるのだろうかと目を輝かせる智は、本当に変な人だ。そう思いながら、誰にも、自分でさえ気づかないような小さな笑みをタカシは浮かべていた。
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担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月28日
参加申し込みの期限
2015年04月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年04月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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