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\ オーバータイム!/
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【体育祭】ネココー式借り物競争 ~一般参加サイド
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【出来たてタイム・ラグ】
檜扇 唱華
は、柔らかい仕草でぺこり。
「……ありがとうございます。このお礼は、必ずや」
頭を下げれば、寝子高生らしい少女は恐縮したように首を振り、何だかぽっと顔を赤らめました。本物のメイドさんの佇まいに、魅入られてしまったかのようです。
目的地までの移動手段として借り受けたママチャリのハンドルに手をかけ、唱華は持ち主である少女へ微笑むと、それを押して校門へ向かいます。
(あの方には後ほど、きちんとお礼をしなければなりませんね。さて……)
片手でハンドルを押しつつ、懐から取り出しますのは、メモ帳の束。もちろん、ただのメモではありません。
仕えるべき主を持つメイドたる唱華。主人に必要な品あらば、いつ何時でもその要望に応えるため、ありとあらゆる方面への連絡先が緻密に網羅された、これはまさしく秘伝のメモなのです。
ぱらぱらと片手で器用にページをめくり、即座に目的の番号を見つけ出すと、ばっちり頭の中へ。仕舞い込んだメモと入れ代わりに取り出した携帯電話で、ぴぽぱっと番号を入れます。
「……星が丘寮でございます、いつもお世話になっております。時間が無いもので、ご無礼を承知で、早速用件を述べさせていただきますが……寝子高の体育祭については、ご存知でしょうか?」
電話の向こうは、目的地である
ドーナツショップ『Departure』
。どうやらあちらにも、ある程度話は伝わっているようで、唱華はほっと安堵……したのも束の間。
事は何だか、すんなりとは運ばないようでありまして。
「「えっ、ドーナツが無い?」」
不意に揃った声に、振り返れば。そこには、スマホでどこかへ連絡を付けているらしい、
志波 拓郎
がおりました。
電話を切って、二人、思わず顔を見合わせて。
「そちらも、お題はドーナツでございますか?」
「……ええ。でも……少し、厄介なお題だったのかも、知れません……ね」
拓郎の言う通り。ドーナツショップは寝子高からそう遠くは無く、出場者へと提示されたお題の数々の中では、比較的難易度の低いもの……と、そう思っていたのですけれど。
どうやら、ちょっとした盲点があったようなのです。
行くべき最短のルートは、毎日のランニングでバッチリ、把握済み。
全力疾走! マッハのごとき
風雲児 轟
の速力を持ってすれば、近場でドーナツをゲットしてくるくらい、どうと言うことも無い……はずだったのですけれど。
「……何、出来たてが無い!?」
「ええ、そのようでございます」
「ああ……困った、な」
タッチの差で先に到着していた唱華、拓郎が、どこか手持ち無沙汰な様子で言いました。
そう。彼らに課されたお題は、『出来立てドーナツ10個』。この『出来立て』の部分が、いささか厄介でありまして……お店に早々と到着したとしても、タイミング次第。丁度良く出来たてが手に入るわけではなかったりするのでした。
唱華と拓郎は、先に電話で予約をしておいたものの、実際にドーナツが出来上がるには、少しばかり待たなければならないようです。
「くっ、そんな盲点があったとは……! 仕方ない、俺も注文だけしておくとするか」
ウィンドウの中、作り置きのドーナツたちを苦々しく眺めて、轟は店員へと声をかけました。
と、そこへ、
「はぁ、はぁ……つ、着いた……やっと着いたぁ」
「……ふうっ。塔尾さん、走り通しだったけど、大丈夫?」
息を弾ませながら店先へと駆け込んできたのは、
塔尾 松生
と
黒依 アリーセ
。
「だ、大丈夫……はぁ、ふぅ。勝負事だもん、運動苦手な私だって、負けてらんないわ。あんたは……随分、体力あるのね?」
「ええ、まあ。私、スタミナにはちょっと自信があるの……あら?」
きょとん、としたアリーセ、松生の目の前には、列を作って並んでいる唱華、拓郎、轟の姿が。
「はは、急いで来たのに、残念だったな。ドーナツはまだ、出来上がってないみたいだぜ」
「えーっ!? こんなにたくさん並んでるのに……!」
轟の教えてくれた無慈悲な現実に、松生はウィンドウの中を指差しますけれど、
「あ、そうよね。出来たてじゃなきゃいけないんだものね……」
「ああ……とりあえず、注文を済ませてしまうと、いい」
「ええ、そうね。塔尾さんも、そうしましょう?」
拓郎の勧めに従って、アリーセは松生を促し、ひとまずドーナツを注文します。
渋々取り出したお財布を覗き込んで、松生はちょっぴり、苦い顔。
「うっ。お小遣い的に、ちょっとこう、厳しいものが……店員さん、お願いします! あたし、お店のチラシを背中に貼り付けて走りますから! この際、リピーターにもなっちゃうから……だから、割引してくださいっ!」
そんなのっぴきならない事情による松生のお願いには、みんなも思わず苦笑い。とはいえ浮かんだ笑顔には、少しばかりの疲労感も、どこかへ吹き飛んでしまうようでした。
やがて、出来上がったアツアツのドーナツたち。店員さんに手渡されたそれらを、
「……よおし!」
轟は、借り受けたお店のトレイの上へ、美しいピラミッドのように積み上げました。彼なりに、運搬の際の安定を増すための策です。
折り重なったドーナツのてっぺん、クラシックグレーズは、一つ余分に買っておいた、轟自身の分。それを手に取り、ぱくりと一口かじれば、
「うん。美味い!」
お題は10個ですけれど、あまりに美味しそうな出来たてドーナツの誘惑に、ついつい引っかかってしまいまして。彼らはそれぞれに、一つ二つ、余分に買い込んでいたりするのでした。
全員へ出来たてドーナツが行き渡りますと、
「ここからは……勝負、だな」
拓郎がみんなを見回し、きりりと眉を引き締め言いました。彼はこの場では、ただ一人の黒猫組。実のところ、周りはみなライバル! だったりします。
「負けられないわね、白猫組の勝利にかけて……それに、お店の宣伝のためにも!」
気合十分な松生の背には、先ほどの言葉通り、『Departure』のチラシがぺたり。背負った責任は、松生を奮い立たせ、そして背を押してもくれるのです。
「私も。お世話になった方々のため、遅れを取るわけには参りません」
「それに、せっかくの出来たてドーナツが冷めてしまったら、もったいないものね。急がないと!」
ドーナツが詰まった箱を手に、借り受けた自転車へ、颯爽と跨る唱華。自らの足で最後まで走り抜くつもりのアリーセだって、一生懸命です。
店員さんに厚くお礼を言ってから。全員、ぐぐっ、と身構えましたら……。
「……行くぞ!!」
「「「「おーっ!!」」」」
寝子高目指し、一斉に飛び出していく彼らの後には、出来たてドーナツの良い香りが、ふわり。風にたなびいておりました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
スポーツ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年12月22日
参加申し込みの期限
2014年12月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年12月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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