SECRET MISSION｜リアクション

SECRET MISSION

●ですとろいぜむおーる

<< あれ、特別任務？　なにこれ？　イベント？　わかんないけど面白そうだから楽しんじゃうよー >>

　安本マコトは少し前からダーツの練習のためにゲーセン通いを続けていた。ダーツだけではなく他にも面白いゲームもあるのではないかと、偶然に手を出してみたのがこのボニャブレだったのだ。
　まだまだ初心者でわからない事もあるが、そこは練習あるのみと覚悟を決めての参戦で今回の件に巻き込まれたのだ。
　とりあえず、マコトはライトフレームを選択。レーザーブレードとマシンガン、ステルスを装備。コンセプトは隠密行動を得意とする忍者スタイル。

<< 敵を撃つべし撃つべし撃つべし。撃ちまくり楽しいです！最高です！！ >>

　その横で早くもハイテンションに銃撃を初めているのが夕鈴翼だ。
　翼の機体はヘビーフレームにガトリングガンを二丁、そして高性能レーダーのまさに移動砲台。速度は期待できないものの、その破壊力と索敵能力は侮れない。

「装備装備っと。前と同じでいくか、変更しとくかだよなー……」

　楢木春彦は不意の再出撃にも動揺する様子もなく、手早く機体装備を整えていく。

「ゲージは戻ってるみてーだし、機動力下がるからシールドは置いてくか……
　いざとなりゃブレードを盾代わりにしてブースターで逃げりゃイイよなっ」

<< 俺の操縦テクにビビんなよっ >>

　組みあがった機体はミドルフレームにレーザーブレードと加速ブースターのみといった軽快な近接戦闘特化型だ。

　威勢良く気を張る春彦とは対象的に、静かに闘志を燃やすのは八神修。彼の機体はライトフレームにスナイパーライフルとシールド、そして高性能レーダーを積んだ索敵と狙撃をこなすスカウトスナイパータイプだ。
　修は意識内で常に戦場を俯瞰しながら、プログラミング技術を駆使し、敵のアルゴリズムや思考パターンを読もうと画策する。

<< ガードロボ、ある程度こいつらを潰さないとボスが出てこないだろう。確実に一機ずつ潰そう >>

　――そして敵ボス、ナイトレーベンにトドメをさす好機を作れれば、自身の射撃部としての経験も生かし、勝機は見いだせるのではないだろうかと予測した。

　レーベンもこちらの狙撃を警戒しているだろうと予想し、機体も盾も森林迷彩に塗装して、木々と闇に紛れて慎重に移動を開始した。