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8月32日の世界で
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水上 桜
は寝起きのぼーっとした頭でスマホの日付を確認した。
「8月32日……」
窓の外を見てみると、夏のギラギラした太陽と色づいた紅葉の葉がはらはらと舞っている。蝉の声と赤とんぼ。夏と秋がごちゃごちゃしているようだ。
また妙なことに巻き込まれたか? とは思うが、もういちいちキレ散らかしたりしない。
(よしよし、落ち着け自分)
そんなことはともかく、これからどうしようかと考えてたら、恋人の滝沢 匠からスマホに着信があった。どうやら彼も8月32日の世界にいるらしい。
お互い暇ならと今日はデートをすることに。
(変な世界だけど、滝沢君と一緒なら)
少し楽しめるかもしれない。
待ち合わせをしたのは大きな銀杏の木の下だった。黄色に色づいた葉っぱ、そしてミンミンゼミの鳴き声。
脳がバグりそうだ。
「街の方に行ってみるか」
「うん、気になるよね」
お店が増えていたり、変わったイベントがあったりするかもしれない。
そんなことを思っていると、前方から虫取り網とカゴを持った少年が走ってくる。
「待て待て〜」
追いかけているのは赤とんぼのようだった。
「えいっ」
桜達の数センチ先で網を振り下ろす。
「あ、ごめんなさい」
少年は桜達に気づいたようで少し申し訳なさそうにぺこりと頭を下げた。
「ああ、いや。大丈夫だ。トンボとりか?」
匠が問うと少年は虫かごを見せてくる。
「今、トンボ取り放題なんだ」
「えっと、カブトムシとか蝉は?」
桜が問うと、
「今日は秋強めだから」
にっと笑ってそのまま走って行ってしまった。
桜と匠は顔を見合わせる。
「秋のほうが強いってどういうことかな?」
「解釈が難しいな」
桜は考える。
夏と秋が混ざりあってはいるが、秋成分が多めということだろうか。
ふと見ると、白ワンピースと水色ワンピースの双子らしき女の子達が麦わら帽子を被りながら、落ち葉拾いをしている。
足元はサンダルだし、夏の海辺が似合いそうな出で立ちなのに秋の世界にいるように見える。
「……変な世界」
街に続く細い通り。かき氷屋の旗がひらめいていた。
「かき氷屋か」
「こんなお店あったんだ」
のぞき込むと恐ろしい熱風が吹き抜けた。
「!?」
かき氷屋の中では焚き火がごうごうと燃えていて、焼き芋が焼かれていたのだ。
「いらっしゃい。冷たい焼き芋かき氷どうだい?」
(冷たい要素ない……)
とは言え、味は気になるので買ってみることにした一口、食べたその瞬間、冷たさの中に温かさがあり、不思議な感覚に包まれた。
秋と、夏の味がした。
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あとがき
担当マスター:
高城ヒト
ファンレターはマスターページから!
夏と秋が混ざる世界、どうでしたか? 不思議な気分になってもらえればうれしいです。
ありがとうございました!
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担当ゲームマスター
高城ヒト
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
4人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2026年06月11日
参加申し込みの期限
2026年06月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2026年06月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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