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寝子島高校
とら寿司へゆくのだ
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「こんにちは、先輩」
一息に懐まで潜り込まれた。寝子電に揺られながら何とはなし、車窓の風景に意識を取られていたところだ。
中倉 琉歌
に別段驚かせてやろうなどという意識も無かろうが、それでも彼女の持つ独特な距離感に
椎井 莉鳥
は惑うことしきりである。さりとて不愉快ではないのだが。
「……中倉さん。こんにちは、奇遇ね」
「はい! 先輩は、大学の帰りですか?」
「ええ。そうね。あなたは……」
琉歌は寝子島高校指定のジャージを上下身に着けていた。肩にかけた学生カバンにはスパイクが入っているだろう。
「その恰好だと、他校との合同練習ってところかしら」
「ですです。翠凛館女子高と」
本土近郊の高校だ。陸上部はなかなかの強豪であり、現役時代の莉鳥も覚えがあった。
琉歌は頬をほころばせ、何やら弾むようである。莉鳥の察しの良さが自分に向けられるのがどうも、彼女にとっては嬉しいことであるらしい。細めた目で彼女は続けた。
「すごくいい刺激になりましたよ! 次の記録会が楽しみです」
「それはよかったわね。いい結果が出たら教えてちょうだい」
「はい、もちろん。期待しててくださいね! あ、そうそう、翠凛館の加納さんが先輩のことを話してましたよ。またどこかで会いたいねって言ってました」
「そう……」
笑顔はまるで花咲くようである。莉鳥はいささか気圧されて苦笑いを浮かべた。怒涛のように話し続ける彼女の勢いにともすれば呑まれそうでありながら、それはそれで悪くない。琉歌はこれで話し上手で、聞き上手な莉鳥とでは何だかんだで噛み合っているのだろう。
「彼女もそろそろ卒業よね。進学しても陸上は続けるのかしら」
「そのつもりみたいでした。だから、惜しいって言ってましたよ」
「惜しいって?」
「先輩が引退しちゃったから。また一緒にトラックを走りたいって」
そう伝聞を語る琉歌の目に少しばかり、拗ねるような色が滲んだ。翠凛館の彼女がどうのというより、琉歌自身の感情の色だろう。
「先輩がマタ大に行っても陸上続けてくれてたら、私ももっと張り合いがあったのになぁ」
「あなたはそんなことで調子を左右されるほどやわじゃないでしょ」
「そんなことないですよ、ああ先輩が隣を走ってくれたらもっと記録が伸びるのに~!」
責める調子ではなくじゃれ合いのようなものだ。琉歌にとってはそれが他校としのぎを競い合うのと同等、あるいはそれ以上の刺激となるのかもしれない。自分が打ち込む陸上競技において目指すべき先達というだけでなく、そこにはきっと得も言えず特別な感情も籠るだろう。単純な友情を越えたところにある、特別な何かが。
莉鳥にとってもまた。
「そうだ、先輩、この後時間ありますか?」
シーサイドタウン駅に停車し、二人で列車を降りて駅を出たところで彼女が言った。莉鳥としてはこの場で別れ真っすぐに帰宅するつもりだったが。
「ええ、午後の講義はないし、帰るだけだけど」
「それじゃ、せっかくだし、何か食べていきません? 私、お腹空いちゃって」
言われて確かに、莉鳥の腹の虫も切なく鳴いている。昼食を何にしたものか、まだ決めていなかった。莉鳥はうなずく。
「いいわよ。何か食べたいものある? このへんだと……」
「最近ほら、『とら寿司』が寝子島にオープンしたじゃないですか。行ってみたかったんですよね。どうですか?」
そういえばCMかウェブ広告の類で見かけたかもしれない。大手回転寿司チェーン店がついに寝子島へ進出、と大々的に謡われていた。何でも百円の低価格帯が充実しておりお財布に優しく、それでいてよく見るネタから変わり種まで幅広く取り揃えられているのがありがたい。おまけに食べた寿司の皿で何とかいうカプセルトイに挑戦できて、運が良ければ景品もゲットできて楽しい……等々、目を引く文言が踊っていたものだ。
「お寿司、いいわね。じゃあいきましょうか」
「やったね!」
莉鳥の袖を掴んで先導する彼女の奔放は、確かにそう。平坦な日々の中である種の刺激と言えるかもしれない。
先輩と出会えたことは偶然ながら、彼女と過ごす時間の延長を望んだのは無論琉歌自身だ。尊敬する……そして自身もまだ定まらないながら、熱量帯びる感情を覚えている彼女と接するこの時は大いなる喜びだった。
「私、お寿司久しぶりなんです」
「私も……まぁ頻繁に食べるものではないわよね」
「私たち、庶民ですもんね」
庶民に優しいとら寿司は数多の庶民でごった返していた。待たされるかと思ったがたまたま客の退店が重なったらしく、案外すんなりとカウンター席へ着くことができた。
「ふふっ」
「うん? どうかした?」
「いえ、何でも」
ゆったりとしたボックス席もいいがカウンターもいいものだ。限界まで客を詰め込むべくきっちりと並べられた椅子が、莉鳥との距離をあっさりと縮めてくれる。パーソナルスペースがバグっているとも評されがちな琉歌であるが、物理的な距離と心の距離は別なのだ。
湯呑に茶を淹れるとさっそく、莉鳥はレーンを回る皿に手を伸ばす。こはだ。ネギトロ軍艦。アボカドサーモン。特にこのネタをと見定めず、目についたものを取っているようだ。
「さて、私はっと……」
桜鯛というのが目についた。いかにも高級そうな字面だが百円だ。手に取り、続いてサヨリを取る。おっとあちらはシラウオの軍艦だ。いずれも春に旬を迎えるネタであり、この季節に食するのにふさわしい味わいだろう。まずはサヨリを口にほおばるとさっぱりとして、淡泊でさわやかな風味が広がった。
「うん、美味しい……!」
「そうね、百円とは思えない味だわ」
大葉を敷いたエンガワを莉鳥は取り、続いて流れてきたあじをさして目を向けるでもなく取った。物事に対してドライであることができるのは莉鳥の美徳のひとつであると琉歌は思う。微笑ましく眺めたと同時、季節ならではのネタも味わってほしいとの思いももたげてくる。彼女とはどうしても、味覚も共有したくなってしまう。
「先輩。桜鯛、美味しかったですよ」
「どれ? ああ、これね。本当、美味しそうだわ。食べてみようかしら」
「サヨリも春らしくていいですよ。あ、ホタルイカ……これも春が旬ですよね。先輩、一貫ずつ食べません?」
「いいわよ、そうしましょうか」
「オッケー、注文しますね。逆に、先輩のおすすめは?」
「え? うーん、そうね。どれも美味しいけど……こはだかしら」
「じゃ、それも一皿!」
寿司はいい。美味いし便利だ。卓の上の皿は常に入れ替わり、新しいネタがやってくるたびそれが話題となる。会話は巡り巡って飽きることもない。話が弾むたびにまた新しい皿が運ばれてきて、その彩りもまた琉歌を弾ませてくれるのだ。
「ふぅ、けっこう食べましたね。お腹が膨れてきちゃった」
「私も。そうだ、この店はおまけがあるんでしょ? とらッポン、だったかしら」
「そうそう! やってみましょ」
幾度か試してみると、マスコットの『とらねこサン』のアクリルキーホルダーやサンマさんのクリアファイル、マンボウくんのペンケースなどが出た。一方莉鳥は少々困り顔である。
「カウンター席五番のお客様、とらッポンで大当たり! おめでとうございまーす!」
「えっ。えっ?」
「景品はこちらになりまーす」
高さ一メートルはありそうな、とらねこサンのぬいぐるみだった。眉をひん曲げ巨大とらねこサンに埋もれてしまいそうな莉鳥の表情に、琉歌は思わず噴き出した。
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あとがき
担当マスター:
網 透介
ファンレターはマスターページから!
網です。
お寿司のお話でした。
寿司。しばらく食べてないな……今回は記憶の中の味覚を反芻しながら書きました。
寿司。食べたいな……マグロ。サーモン。エビ。イカ。ハマチ。イクラ。ウニ。エンガワ。
お腹が空いてきました。
それではまた次回に。
網でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2026年03月12日
参加申し込みの期限
2026年03月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2026年03月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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