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鯨の見た夢
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鯨はぷかりと空に浮いていた。しばしぽかんと口を開け、思わず見入ってしまった
佐藤 瀬莉
である。しかし瀬莉ももう中学生だ。淑女然とした大人の女性である。寝子島に暮らさば奇怪不可思議異景の一つや二つは目にするもので、大人の女性たるや空を泳ぐ鯨の一頭二頭で取り乱したり、ねぇねぇお母さん! 見て見て! お空に鯨さんが泳いでるよ、可愛いね! などとかしましく騒ぎ立てたりはしないものなのだ。よって瀬莉はツンとおすまし顔でつぶやいたのみである。
「鯨が現れるのは、良いことが起こる前触れって言われてるのよね。今日は楽しくなりそう」
心臓はばくばく高鳴っていたが面にまでは出さないのが淑女というものだ。
年初めのキャットロードはいつもより少しばかり空いていた。どこの店先軒先にもしめ飾りが掲げられ、ちょっとした老舗の古い店舗などには門松を立てるところもあった。
いつも賑わっているアーケード街が今日ばかりは静けさを抱く。見慣れた風景がどこか荘厳で神々しく瀬莉の目には映った。まるで一年に一度だけやってくる偉い神様を出迎えるための通り道となったかのようだ。
「素敵……かも。うん」
侘び寂びを解するもまた大人だろう。瀬莉は得意げに胸を張り歩んだ。
アーケードの一角に瀬莉の馴染みの時計屋がある。アンティークで渋いラインナップが光る、実に雰囲気の良い、瀬莉のお気に入りである。
「こんにちは! あけましておめでとうございます」
元気よく挨拶すると顔見知りの職人のひとりが顔を上げた。
「やぁ、いらっしゃい。あけましておめでとう」
「今年もどうぞよろしくお願いします」
「これはこれはご丁寧に。こちらこそよろしくね」
すっかり常連だ。深々と一礼した瀬莉に職人は目を細めた。
なぜに時計屋か。瀬莉が彼のように一流の時計職人を目指しているがためだ。無数のパーツを細やかに組み上げ、一個の芸術として仕上げる技巧の極致に魅せられた瀬莉の、幼い頃からの夢である。時計そのものを通じてそれを作り上げる職人にまで興味を持つに至った。いつか自分もと願うようになった。
この店はそんな瀬莉の知的好奇心を満たすのにうってつけだ。キャットロードにあり程良く身近で、それでいて店内へ雑多に陳列されている品物は一般的・標準的なものから希少な掘り出し物まで幅広く、瀬莉の目利きを養うのにも役立った。
「はぁぁぁ……いいなぁ。素敵だなぁ」
「いやはや。その年で時計の価値が分かるのは、君くらいのものだよ。将来有望だねぇ」
褒められ思わずにっこり笑んだその顔の緩み具合はあまり大人の女性とは言い難いが、幸いにしてツッコミは入らなかった。
いつもそうするように店内の品々をじっくりと眺め、見定め吟味する。言ってみればニッチな類の店であり品物の変動は乏しいが、時折予想だにしなかった掘り出し物が紛れていることがあるので油断できない。
「ああ、この時計は……ドイツの黒柿製の柱時計。明治時代のものだね。良くできてるなぁ。こっちの手巻き式はクラシックでアンティークらしくて、あたたかみがあって。いいなぁ……」
そんな時にふと、瀬莉の目が止まった。完品ではない、パーツ取りなどに利用された後のいわばジャンク品のコーナーだが、本来そんな場所に在るべきでない逸品を見つけてしまったのだ。
「これって……!?」
「お。さすが、目ざといね」
「この時計盤……天然石を使ってるからこの世に二つとない柄で、角度によって表情を変えるのが特徴で……19世紀後半のフランス製、超レア品じゃない!」
古い資料でしか目にしたことのない、紛れもなく骨董品の類だ。今や存在していることが奇跡と言えるかもしれない希少な品である。
「そいつはちょっと、訳アリ品でね」
職人が面白がって瀬莉へ語ってくれた。時計職人志望の中学生だなんて、知識の授け甲斐があることだろう。
「もちろん良品なんだけど、どうしても値引きせざるを得なかったんだ。どうしてか分かるかい」
「むむむ……」
文字盤を穴が開くほどに見つめる。見た目には完璧で特段の穴などないように思えるが、いや。
「この……ここの小さい傷?」
「ご名答。さすがだね。この傷さえ無ければ、百万は下るまい! 惜しい品だよ、ほんと」
「え……それじゃ、値下げして、いくらなんですか?」
「三十万円」
指を三本立てた職人に、目を見開き思わず衝撃は口からこぼれ出た。
「な。なんてお値打ち価格!」
流れるように懐から瀬莉が取り出したるは、艶々と黒光りするカードであった。
「これ、買います!」
空にはまだ鯨たちが気持ち良さそうに舞っている。確かに良いことがあった。滅多にお目にかかれない逸品に出会えたのはもしかしたら、あの鯨たちのお導きというものだろうか。
「ふふ。ありがとう、鯨さんたち!」
大切そうに包みを抱え、瀬莉は軽やかに跳ねた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
神話・伝説
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2026年01月10日
参加申し込みの期限
2026年01月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2026年01月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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