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秋の菓子語り
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案外と慣れるものである。人間とは不思議だ。かつてはあれほどに荒み切って世紀末の砂嵐が如しといった精神状態であったのに。
「なーさゆる、四限開いてるだろ? カフェテリアでもいかない? 秋限定のスイーツが出てんだよねー」
「あなたは食べることばかりね、郁美……最近少し、頬がふっくらしてきたんじゃない? 大丈夫?」
「薄着の季節は終わった! 秋は食べまくりの季節、つまりあたしの季節ってわけ♪」
「開き直ってるだけじゃない。いつか身体を壊すわよ……」
「まぁまぁ、さゆるちゃん。女の子はちょっとぽっちゃりくらいのほうが男の子にはモテるのよ。それに限定スイーツは私も気になってたの、一緒に行かない?」
「そんなこと言ってあなたが一番痩せてるのよね、葉子。まぁいいわ、確かに時間は空いてるし……限定と言われると気にはなるわね。行きましょうか」
「そーこなくっちゃ!」
朝鳥 さゆる
の大学生活へ鮮やかに色を添える友人たちは、恋人の存在に次いでライフスタイルの変動に一役買っている。木天蓼大学の生徒とキャバクラ嬢、相反するようで複雑に絡み合う二重の生活の中で、彼女らはさゆるを時に細やかに、時に大胆に刺激した。始めこそ高校生の時分の破滅的な生活と比べてしまい戸惑いを覚える機会もあったが、そんな機会も徐々に失せてきたし、他者を受け入れる心構えがさゆるの内には出来上がりつつあった。これが成長というものだろうか。
「ってかさゆる、今日は五限まで受けるんだ? めずらしーな」
「いっつも忙しそうにしてるもんねぇ、さゆるちゃん」
「今日の夜はお店がないから。たまにはあなたたちにも付き合ってあげないとね」
「そんなこと言ってー、寂しかったんだろー? うりうりうり」
ボディタッチの激しい彼女の気さくさも、一歩控えて微笑む彼女の案外と強かなところも好ましく思う。恋人と過ごす時間とは異なる安らぎを得られる。全くここ最近のさゆると来たらまさしく人生の転機とでも呼ぶべきもので、いつかの自分には想像もし得なかったような、そして縁遠かったはずの世の普遍的な幸福というものをこれでもかと味わうこととなった。数年前の自分に教えてやりたいものだ。止まない雨は無いのだと。
午後三時過ぎ。秋限定スイーツとやらの効果かカフェテリアはこの時間にしては盛況だったが、タイミング良く窓際の良い席を確保することができた。
さゆるはマロンタルトとストレートティーを注文した。栗のスイーツはやはり秋の定番だろう。友人らもなると金時を生地に練り込んだアップルパイだとか芋蜜ソースのかかった紅はるかのプリンだとか、それぞれに秋メニューを頼んで席に着く。
「いただきます」
「っただきまーす! んん~~~、このおイモの味わい! 秋を感じるねぇ~」
「郁美ちゃん、口のとこにクリームついてるよ。あ、このプリンも美味しい……! さゆるちゃんのはどう?」
うなずき栗のタルトをフォークで一すくい、口へ運ぶ。途端、濃密な栗の風味が秋の風めいてさゆるの口腔を満たす。
「うん……美味しいわ。オススメ」
少し表情が華やいだのをさゆる自身気が付いてはいないが、友人たちは何故だかそんなさゆるの反応を喜ぶ。彼女らの顔には自然と笑顔が満ちた。
美味なる菓子があれば会話も弾む。
「そういえばさゆるちゃん、お仕事のほうはどうなの?」
「キャバクラ嬢と学生の二足のワラジって、あたしらには想像つかんもんなー」
興味本位もありつつ、さゆるへの心配もそこには含まれているのだろう。大人びていながらも近年まで深く友人関係を築く機会を持てなかったさゆるの人付き合いは、時として二人にどこか憂慮を抱かせるらしい。
「まぁ、順調よ。同僚も良くしてくれるし、妙な客も来ないし……たまにしか」
「来るのは来るんかい」
ひとえにさゆるの不徳の致すところであるので、たまには情報を共有することにしている。無論客商売ゆえの守秘義務を堅持した上でだが。夜の仕事は育ちの良い二人には馴染みの薄いものであるらしく、しばしば話をせがまれるのは、そうして友人同士で近況を教え合う機会ともなっていた。
とはいえ話題はころころと転がる。さゆるの職場の話はいつの間にか恋バナに取って代わられ、流行のアパレルやコスメの話となり、そのうち厳しいレポートの提出を課す教授への愚痴に発展したりした。
「ってヤバ、時間! もうすぐ五限始まっちゃうぞ!」
「まずいまずい、私次の講義落とせないの~!」
「急ぎましょう。走れば間に合うわ」
慌てて席を立ちカフェテリアを飛び出すと、ばたばたと駆け出した。こんな慌ただしい一時がさゆるは嫌いではない。忙しなくするのは煩わしくもあるが同時に、それを共有する誰かがいれば心地良さにも変わるのだということを知った。いつかこの感情の名にも思い至ることだろう。友人らと他愛もない会話に興じ、額に汗して駆け抜け笑い合うこの一瞬を、世は青春と呼ぶのだと。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年10月20日
参加申し込みの期限
2025年10月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年10月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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