仲良くなりたい、その13 ＜オーバータイム特別版＞｜リアクション

仲良くなりたい、その13 ＜オーバータイム特別版＞

　卒業後五十嵐尚輝に告白され、尚輝と御巫時子は教師と生徒から恋人に変わった。
　恋人になったからといって、特別なことはしていないけれど……まだ。
　
　学校ではもう会えない代わり、休みの今日時子は尚輝とデートに出かけた。
「私、卒業してからも先生と一緒にご飯を食べたいです」
　あの時そう言った言葉通り。
　とくに計画もなく、チャイムに追われることもないのんびりデートが、時子はとても嬉しい。

「今日は何が食べたいですか？」
　先生と呼ばないよう気をつけながら、白衣姿ではない尚輝に笑みを向け、時子は問う。
「ええと……」　
　尚輝は困ったように頭をかく。
「いつもお弁当を作ってもらっていたから、何を食べたいか考える習慣がなくて」
「いつもお弁当だからたまには変わったものを食べたいんじゃないかと思いましたけど……そうですね」
　時子は首を傾げしばし考える。
　おいしいものはたくさんあるけれど、今二人で時を過ごしたい場所は……
　栄養のバランス、おしゃべりができる賑やかすぎないところ、尚輝が満足できるコーヒー。
　
「カフェにしましょうか？」　
「はい」
　時子の提案に尚輝は頷き、二人は歩き出す。
　
「そういえば卒業旅行のことですけど……」

　まだぎこちないけれど、少しずつ二人は新しい関係へと歩みを進めていく。

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あとがき

担当マスター：天村花海
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ご参加ありがとうございました。
参照リアを拝見して、ねこぴょん後いろいろなことが起こっていることが知れて嬉しいです。
卒業して関係性が変わった方が多いですね。

今まではゴールとして目指してこられた関係が、新しいスタートになります。
ひょっとしたら思いがけない困難もあるかもしれませんが。
皆様のこれからに、たくさんの幸せがありますように。

それでは、またご縁がありましたらシナリオへのご参加お待ちしております。

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