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ある恋人繋ぎの日
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シーサイドタウン駅前は、天気がいいということもあり、いつもより人が多い。下校中だろうか、寝子校生の姿もちらほら見える。そのぶん、春の不思議な風による強制恋人繋ぎに巻き込まれた人も多かった。
周囲の人がなぜか離れない恋人繋ぎに困惑したり騒いだりする中で、
佐和崎 紗月
と
初瀬川 理緒
は何も言わずそこにいた。黙ったまま瞳を閉じて、キスをしていた。先ほど不思議な風で繋いだ手は緩む気配はなく、ずっと恋人繋ぎの形を保っている。力を入れなくても離れない不思議な恋人繋ぎ。2人は恋人同士だから、困惑することも騒ぐことも必要ない。
今まで数えきれないほどキスをしてきたが、今回のキスはなんだか特別なもののように思えた。しばらくの間……どれくらい時間が経ったのかよくわからないが、長いような短いような……そんなキスだった。それから名残惜しさを抱えながらキスを終えて、理緒と紗月は閉じていた瞳をそっと開いた。
紗月は理緒を見て、それから自分の手を見る。理緒の手と紗月の手は離れることなく深く繋がっていた。絡ませた指も解けることなくそのままで、理緒の指から、彼女の鼓動とぬくもりが伝わってくる。それがなぜか今日はとても胸にじんと染みてきて、紗月は改めて赤面してしまう。
「あ、恥ずかしいんだ」
顔を赤くした紗月にすぐに気づいて、理緒がからかう。
「恥ずかしくなんかないよ」
紗月はそう言い返すのが精一杯だった。
人通りの多い場所で、人々は自分自身の恋人繋ぎに意識が向いていて、2人を見る余裕がないのはよくわかっている。そうだとしても、誰かに見られて恥ずかしい感情は当然あった。それに加えて、理緒の存在が温かくて、その気持ちをうまく言葉にして伝えられない。恥ずかしさだけではなく、むしろ好きな人――愛している人とこうして「ひとつながり」になっていることの幸せが胸の奥から湧き上がってくるのだ。恥ずかしさと幸せを感じて、今度はなんだか目頭が熱くなってきた。
(……やだ、目にほこりでも入ったのかな、なんだか涙ぐんできて)
そう自分をごまかそうとして、胸の内にとどめる。そうではなくて。
(私は幸せなんだ。だから、涙があふれてる)
「紗月、からかってごめんね……!」
紗月の頬を伝う涙を見て、理緒は慌てて謝った。そんなあたふたする理緒の様子を少しだけ楽しんだあと、紗月は理緒を安心させるように微笑みながら口を開く。
「違うの、理緒ちゃん……私ね、今とても幸せなの」
繋いだまま離れない自分の手を見て、少しだけ指に力を込める。不思議な恋人繋ぎが離れないようにではない。紗月と同じように、理緒にも指先から紗月自身を感じて欲しかった。
「大好きな理緒ちゃんと、こうしてずっと繋がれてるのを感じられるから。だから、このまま繋がったままでいいの」
「あたしも」
理緒は紗月の言葉に同意する。これからどうしようかな、なんて考えない。
「このままずっと手を離せない……のなら、別にいいんじゃない?」
「うん」
理緒の言葉に、紗月が嬉しそうに頷く。
きっと不便なこともあるかもしれない。けれどもそれよりも。
「あたしはずーっとこうして紗月を感じていたいから」
理緒は繋いでいない方の指で紗月の涙をぬぐう。
繋いだ指先から伝わる紗月の鼓動、紗月のぬくもり。繋いでいない方の指に触れる紗月の肌に、紗月の涙。それらすべてが愛おしくて、理緒はなんだかとてもドキドキしてしまう。胸の奥からじわりと熱くなってくるのを感じる。
「紗月も同じだった? あたしも、今、紗月を感じて、胸の奥が温かい」
「うん、私も同じ。理緒ちゃんを感じてて、それがとても嬉しいの」
向き合って2人で笑い合う。周囲の喧騒はいつの間にか何も気にならなくなっていた。
これはきっとあのとき吹いた風のせい。もし風が吹かなかったとしても、春の陽気に誘われて、こうしてこんな風に恋人繋ぎをしていただろうとも思う。
でも、今日だけはなんだかとても特別な日。だからこうして紗月と恋人繋ぎしているのも特別。こんな日はたぶんめったに訪れるものではないだろう。
だから今日の恋人繋ぎは特別。
おそらく時間が来たらまた元通りになるのだろうが、せめて今日一日は、こうして互いを感じていたい。
そう、強く思った。
理緒と紗月は恋人繋ぎのまま、改めて互いに寄り添って、ただそこにたたずんでいた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鳴葉ゆらゆ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
恋愛
SF・ファンタジー
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年03月26日
参加申し込みの期限
2025年04月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年04月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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