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あ。蕎麦食べよう
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住沢 遥人
は端正な顔立ちで言ってみればイケメンの部類に入るのだろうが、顔立ちが彼の本質でないことを
三折部 朝衣
は知っている。彼は優しく理知的で、冷静で、慈愛に満ちていて……愛おしい朝衣の恋人だ。
彼の気質はきっと、料理人である彼の作品たちにも籠められていることだろう。だから彼は料理人で、若手の中でも有望株と目されているし実際上へ上へと上ってゆくのだろう。野暮な上昇志向ではなく探求心や創造力によるものだ。彼の料理を食する相手への博愛、献身や奉仕の心でもある。
「『蕎麦日和』だなんて、すごく興味深いよ。ありがとう朝衣、誘ってくれて! どんな蕎麦が食べられるんだろう、楽しみだなぁ」
そんな名前の催しが、彼を少年めいて弾ませているらしい。喜ぶ彼は何だか幼くさえ見えて、朝衣は微笑ましく見つめた。
「洋食屋さんのシェフも、お蕎麦には興味津々なのね」
「発想は無限大だよ。洋食のメニューに蕎麦があったって全然不思議じゃないさ。実際、創作洋風蕎麦を置いてる店だってある。ほら、この……蕎麦カフェ『Domani(ドマーニ)』もそうみたいだよ」
「本当だ。へぇ、美味しそう!」
二人で覗き込んだチラシが、旧市街で行われている『蕎麦日和』の開催とその概要を伝えるものだ。参道商店街の周辺では近年蕎麦屋の出店が増えており、各店舗をつなぐ食べ歩きマップが作られたり、それぞれに食べ歩きのための少量セットメニューが用意されたりしているらしい。気軽に蕎麦店へ足を運んでもらい、店舗同士で紹介し合うことで相乗効果をも狙おうというわけだ。
その試みがつまりは将来有望で研究熱心な料理人、遥人の心をとらえたのだろう。彼はいつだって勉強熱心なのだ。
「それで、どの店に行くの? さすがに全部は回れないわよね」
「うん。今日のところは三店舗ってところかな」
気になる店をピックアップし、二人は手を繋いで歩き始めた。無論のこと、デートも兼ねているもので。
一件目は参道商店街でも老舗の名店として知られる蕎麦屋『すすきの』。定番にして王道、蕎麦の真髄が味わえるまさしく老舗の名店だ。
『蕎麦日和』のために用意された食べ歩きメニューを注文すると、一人前の半分程度の量のもりそばに、海老天が一本ついてきた。値段を考えると破格であり、遥人などは目を白黒とさせている。
「これは豪華だ。量は軽く、それでいてしっかり蕎麦の本質が味わえる」
「あはは、料理人っぽいコメントだなぁ」
そう言った朝衣のコメントはシンプルに「う~ん美味しい!」であった。無邪気かつ端的な一語に遥人もうなずき頬をほころばせる。老舗ならではの納得の味。深みがある出汁、つるりとのど越しよい蕎麦、さくりと揚がった天ぷら、どれをとっても絶品であり二人して感嘆の吐息を漏らした。
続く二件目は、比較的新しい店舗の蕎麦処『喜悠庵』。夫婦が脱サラして始めたという店は小奇麗で一見蕎麦屋に見えないが、今風でモダンな雰囲気が主に若い客を惹きつけているらしい。
食べ歩きメニューは蕎麦と親子丼のミニセットだった。ミニといってもボリュームは十分で、満足感がある。
「これって、イベント限定なのよね? 常設にしちゃえばいいのに」
「そうだなぁ。がっつり系もありつつ、こういう気軽に食べられるメニューを併設するのもいいかもしれないね」
実際にはコストだの手間だのいろいろあるのだろうが、客にとっては選択肢の一つとして嬉しいメニューとなるだろう。遥人の琴線にも響いたようだ。
本日最後の三軒目、蕎麦カフェ『Domani(ドマーニ)』はことに変わり種と言えよう。喜悠庵にもどこか洋の雰囲気が漂ったが、こちらはまぎれもなくカフェの外観だ。とても蕎麦屋とは思えない洒脱を感じ、朝衣と遥人は思わず顔を見合わせた。
「おっしゃれ~……」
「こういう方向性もアリなんだ」
看板メニューはトマト蕎麦。その食べ歩きメニュー用であるトマトのぶっかけ冷製蕎麦のミニプレートにはちょっとしたサラダとドリンクもついていた。
トマト蕎麦。朝衣はもとより料理人の遥人も味わったことのない奇抜な蕎麦だ。
「! これは……いける! 合うじゃないか、トマト」
「本当、爽やかで美味しい……!」
「これはどうも、新しい扉が開けてしまったかもしれない……」
いささかオーバーに聞こえる遥人の言葉もあながち大げさではないかもしれない。メニューには他にもトマトバジル蕎麦だとか、濃厚トマトクリーム蕎麦だとか並んでいて気になってしまう。
朝衣は大いにそのお味を楽しみ、遥人も新たな視点を得られたようである。
食べて満足するだけでは終わらない。それをどう取り入れ、料理し、客へと還元するか? 思考に余念がないのが料理人・遥人だ。
「トマト蕎麦は衝撃だったね……でもすすきのの蕎麦もさすが、老舗店の貫禄があったな。すごく参考になったよ」
「うん、良かった。あたしも楽しめたわ」
ともすれば遥人などは、今日がデートであることを忘れているのではとも思ったりもする。それだけ料理に真剣なのだ。しかしもちろん、遥人が尽くしもてなすのは客ばかりではない。恋人をないがしろにすることはないのだ。
「いいヒントがもらえたことだし、今度、新しいメニューを作ってみるよ。君とのディナーでさ」
「本当? 嬉しい! 楽しみにしてるわ」
二人の関係はいつまでも、長~く続いてゆくことだろう。
「そう、お蕎麦みたいにね……なんてちょっと、洒落が効きすぎかしら?」
「うん? なにをひとりで笑ってるのさ」
「ふふふ、なんでもな~い」
そうしてキスを交わし、腕を絡める。ともかく恋人たちはいつまでも熱を帯びたまま、ゆっくりと歩いてゆくのだった。そうアツアツ茹でたての蕎麦のように……ダジャレのようだが、これいじょうにふさわしい表現があろうか? いや、あるまい。
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あとがき
担当マスター:
網 透介
ファンレターはマスターページから!
網です。
蕎麦を食べるお話でした。
冷たい蕎麦、温かい蕎麦、どちらもいいですね。どちらも好きです。
田舎蕎麦、更科蕎麦、どちらもいいですよね。やっぱりどちらも好きです。
蕎麦とひと言で言っても色々です。皆さんのお好みのお蕎麦はありましたでしょうか?
少しでもお楽しみいただけておりましたら幸いです。
それでは、また次回に。
網でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年03月12日
参加申し込みの期限
2025年03月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年03月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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