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あ。蕎麦食べよう
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秋の日和も蕎麦がいい。ここ旧市街では今年に入って蕎麦店がいくつもできているというし、なにしろ読書の秋で食欲の秋だ。スポーツの秋は……まぁ可能な範囲で、といったところか。
その日も
綾辻 綾花
はほくほく顔で
早川 珪
の腕をつかまえ、足取りは軽快に弾んだ。書店めぐりデートの成果は上々であり、興味をそそる本がいくつも見つかった。ちょっと買いすぎてしまったくらいだ。珪が半分は持ってくれたがそれでも腕がぱんぱんになってしまいそうな重量だった。
「あ。もしかしてこれが運動の秋……?」
「荷物持ちがスポーツに数えられるなら楽でいいんだけどね」
ははは、と珪が笑うと綾花の心までも弾む。
しばしそうして寄り添い歩いたところで、綾花の腹がきゅうと切なく鳴いた。そういえばそろそろ昼時だ。
「珪さん、お昼はどうしますか?」
少し赤面しつつ尋ねると、彼は吟味するように周囲を眺める。旧市街には古書店が多いから二人して良く足を運ぶし、馴染みの店もある。勝手知ったる庭のようでありながら、今年の春頃からは何やら店舗の入れ代わりが激しかったりして、ことに飲食店はまだ入ったことのない店がいくつも目についた。そう、蕎麦屋である。
「蕎麦処『喜悠庵』か。まだ入ったことなかったよね」
「春頃にできたみたいで、気になってはいたんです。入ってみましょうか」
「うん、今日は蕎麦な気分だな」
珪がそういう気分なら、綾花もそういう気分ということだ。趣味も好みも何かと似通う二人である。
「いらっしゃいませ!」
店に入ると店主とそのパートナーであろう夫婦が満面の笑みで出迎えてくれた。ちょうど正午を回ったあたりであり、店はやや混んでいる。繁盛しているようで、ちらと漏れ聞こえてくる客たちの評論によれば味も上々であるそうだ。
席へ着くと奥さんが茶のポットを持ってきて言った。
「蕎麦茶です。美味しくってルチンが豊富で、若返り効果や病気の予防になるんですよ」
「わぁ、いいことばかりですね」
蕎麦の実を焙煎した茶は風味よく、香りと味を楽しみほうと息をつく。
「お、そうか。今は新蕎麦の時期なんだよね」
メニューを眺めていた珪の顔がほころんだ。確かに今は十月、まさに蕎麦の旬の時期だ。大きな寒暖差を経て育った秋蕎麦は風味も栄養価も格段にアップし、濃厚な味わいを楽しめる。
しばし吟味し、綾花は天ざるを、珪は少しがっつり行きたいとカレーとざる蕎麦のミニセットを頼んだ。この店はランチメニューがお得らしい。
店内は混んでいるが活気があるとも言える。老舗の蕎麦屋などには時に高尚で敷居が高く入りにくい印象を抱きがちであったりするものだが、その点この店に満ちる程よい喧噪はBGM代わりのようで、どちらかといえば庶民派な綾花には返って居心地が良かったりした。
そう待たされることもなく注文の品が届くと、二人は律儀に手を合わせた。
「「いただきます」」
新蕎麦は香りも風味も一級品だ。濃い褐色のつゆとも実に馴染む。程よい噛み応えもありそれでいてのど越しもよい。
「美味しいですね、珪さん」
「うん、さすが新蕎麦。薬味も試したかい? 秋蕎麦には紅葉おろしや柚子も合うよ」
「あ、入れてみます」
つんとくる紅葉おろしもさわやかな柚子の香りも確かに、蕎麦のうまみや風味を何倍にも引き立ててくれる気がする。
「ん~! これはいいですね♪」
「ははは。綾花さんの食べているところを見ているのは、何だか気持ちがいいね」
突然そんなことを言われて思わず、綾花の頬が赤く灯る。まぁ、それはお互い様というものだが。目の前に珪がいて、彼が美味しそうに蕎麦なりカレーなり頬張っているところを眺めていることそのものが、綾花にとって最高の薬味であったりもするのだが。
そうして時折お互いの食べる姿も見つめながら、蕎麦を堪能した。秋の新蕎麦は控えめに言って、最高だった。
会計をしていると、少し客が落ちついて余裕が出てきたからか、店主夫婦が揃って見送りをしてくれた。
「お二人は恋人同士、それともご夫婦かしら? ふふふ、仲がよろしくて、何だか微笑ましくて。ごめんなさいね」
「えっ、いえ……恋人同士です。まだ」
「そうなの。素敵ね。私たちもね、若い頃に結婚して、ありがたいことに長く続いているものだから。ねぇあなた?」
「まぁね。いや、恥ずかしいなぁ」
小柄な主人はほんのりと頬を朱に染め、奥さんは楽しそうに朗らかに笑んでいる。何と気持ちの良いご夫婦だろう。自分たちもこんな夫婦になれたら、と思う。
「とっても美味しかったです。また来ますね」
「ごちそうさまでした」
頭を下げた夫婦に見送られて店を出る。相変わらず本の重みが腕にのしかかるが、腹も満たされぐんと活力が湧いてきた。
「あそこにも古書店があるそうですよ。言ってみますか?」
「いいね。あと一冊、いや二冊くらいなら何とか」
くすりと笑い合い、手をつないで再び歩き出した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年03月12日
参加申し込みの期限
2025年03月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年03月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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