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ブラック(B)レイク(L)異世界譚
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ブラックレイク、ブルーレイク~
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フジコの居城はどこもかしこも甘々なピンクだった。
首輪に繋がれたイケニエ男子たちが、憐れそうに新たな犠牲者たちを無言で見つめていた。
玉座に座ったフジコは、ぐい、とニューフェイスたちの首輪をひっぱり跪かせた。
「うあぅ……!」
ナナセが思わず呻く。
フジコは恍惚と微笑みながらナナセを見おろし、ねっとりと舌なめずりをした。
「んふふ、いい鳴き声ね~」
この圧に負けちゃだめだ、とナナセは唇を引き締めてフジコを睨んだ。
「フジコ、こんなことはもうやめてください」
「あらあら。なあにその顔。ぞくぞくしちゃうじゃない」
「みんな困ってます。湖を元に戻してください!」
「いいわ~ん。あなたたちが私に愛を誓ってくれたらね」
ごくり、と唾を呑んだのはウナバラであった。彼はその恐ろしさを知っているのだ。
「やめとけ、一生フジコに飼われるなんて地獄だぞ」
「おだまりメガネ!」
びしりっ、と持ち主のいない皮の首輪ををムチのように振るって、フジコはウナバラを打った。
「うあぁ!」
「ウナバラ!」
ソルトがウナバラを庇おうとするが、フジコのヒールで肩を踏まれて阻まれる。
「さあ! 誰からでもいいわ~ん! 私に愛を誓うのよ!」
のろのろと顔をあげたのはウォルターであった。
「わかったよぉ。ここは年長者の僕が率先して……」
「だめです、ウォルターさん!」
ナナセはウォルターを押しとどめ、ウォルターを庇うようにフジコの正面に仁王立ちになった。
「うち、嘘の愛は誓えません。誰に飼われるかは自分で決めます!」
ナナセは振り返ってウォルターを見る。
「僕を飼ってもいいのは、ウォルターさんだけです!」
「そうなのかい? じゃあ、飼っちゃおうかなぁ~」
「ちょっと! 私の前でなにノロケてんのよ!!」
フジコは嫉妬でぶるぶると震えている。
首輪ムチを振り上げたフジコに、ナナセは真剣な顔で問いかけた。
「フジコは嘘の愛でもいいんですか?」
「なにを……ッ! いいわけないでしょ!」
「ですよね。僕の愛は、仮に誓ったとしても嘘の愛です。でも――」
「フジコ、貴方を好いてくれる人も、きっとどこかにいるはずです。
Mな人とか!!
」
その場にいた男たちは、その瞬間、一斉にソルトの方をみた。
この中で一番『M』っぽかったからだ!
「まて! その線はない!」
必死に首を振るソルトを、ウナバラが後ろから羽交い絞めにする。
「いやよいやよもスキのうち、って言葉がこの世には……」
「ウナバラ、おまえどっちの味方なんだよ!」
いやいやと腕を解こうとしたソルトに、ウナバラは「いけ」と耳打ちした。ナニを促したわけではない。羽交い絞めするかにみせて、ウナバラはこっそりソルトの首輪を外していたのだ。
「そういうことかよ」
自由になったソルトは、腰に帯びていた木刀を振り上げ、フジコに飛び掛かっていった。
「俺はBLが許せない! そりゃこの世界は男しかいないが……とにかく生贄なんてことはやめてもらうぞ!」
しかし――。
「ハン! 木刀ごときで何ができると? フジコハリケーーーーーーンン!!!」
フジコの力は強大であった。
ソルトだけでなく、ウナバラもナナセもウォルターも、竜巻魔法で吹き飛ばされて、玉座の間のどぎついピンクの壁に打ち付けられる。
「つ、強い……」
ウナバラが呻く。
「さすが音に聞くフジコだねぇ……」
ウォルターも身体を強く打ってよろめいている。
「フジコ……嘘でもいいならキスでもなんでもしたります。ウォルターさんがこの先も平穏に生きていけるなら、うち、なんだってします。だからウォルターさんだけは……」
ナナセが、フジコとのキスも辞さぬ覚悟を決めたそのとき。
「ここで諦めてたまるか」
強い意志を瞳に宿したのはソルトであった。
「奥の手だ! ウナバラ、俺を使え!」
ソルトの肉体が、一振りの日本刀に変化していく。<絆の刀>――ソルトは切れ味よく美しい刀に変身する能力があったのだ。自らは動けぬゆえ、振るってくれる者がなければならないが、ウナバラはソルトの意思を汲み、刀の柄に手をかけた。
「わかった。使わせてもらうぞソルト。俺たちの絆を見せてつけてやろう!」
絆……そこまであったっけかな?
そう思いつつもノリと勢いで、――おう! とソルトは心で応える。
いつしかウナバラに対して、得も言われぬ熱が生まれているのを感じながら。
◇
「――こうしてフジコは退治され、ブラックレイクはブルーレイクに戻ったのでした。めでたしめでたし」
ブルーレイクのほとりの村では、寝物語にこんな昔話が語られている。
「それで? そのあとはどうなったの?」
「人間に戻ったソルトは『いい戦いだったぜ』と満足そうに言ってました。囚われていたイケニエ男子さんたちを村に送り届けてから、ウナバラとどこかへ旅立って……そのあとどうなったかはわかりません」
「ナナセとウォルターは? 飼い犬と飼い主さんになっちゃったの?」
「どうでしょうね」
黒髪の青年は謎めいた顔でにこっと笑うと、瞼がとろんとしてきた少年に布団をかけて寝付かせた。
青年の脳裏に、あの日ソルトが去り際に言った言葉がよぎる。
『人々はこのむさ苦し……熱い戦いのことを忘れないだろう』
「ふふ……ほんとです」
隣の部屋からは、紅茶の香りが漂って来ている。今日の紅茶はアールグレイだろうか。
少年の部屋のドアを閉めながら、青年は幸せを感じていた。
「――おやすみなさい、よい夢を」
<了>
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あとがき
担当マスター:
笈地 行
ファンレターはマスターページから!
ご参加ありがとうございます。笈地です。
「中庭花壇、伝説のバラバーラ」以来でしょうか、こういうはっちゃけたBLは。
このシナリオではこんなですが、本来のフジコ先生は(意外に)まっとうな先生です。大好きです。
どうぞ楽な気持ちで楽しんでいただけたら嬉しいです。
それではよいお年を。笈地でした!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
冒険
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
4人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年12月13日
参加申し込みの期限
2024年12月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年12月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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