遠足♪　小学生、遊びの森へ｜リアクション

遠足♪　小学生、遊びの森へ

「旅する猫さん、可愛いねぇ」
　イメージキャラクターの、トランクを提げた猫さんを見て瑠樹は満足そうだ。
「絶叫マシーンに乗れないのが残念だけど……」
　残念がっている奏子に、瑠樹は指さしてみせる。
「ほかのアトラクションも楽しめるんじゃないかなぁ。ほら、あそこにジャンボ滑り台があるよぉ」
　先頭に立って歩きだす瑠樹。
「ジャンボ滑り台？　行く！」
　奏子や他の低学年の子たちも、それに続いた。

「行くよぉー」
　ぬいぐるみを抱っこした瑠樹がジャンボ滑り台を滑っていき、奏子も歓声を上げながら後に続いた。
「次は……空飛ぶブランコ行こう」
「あたしも空飛ぶブランコ好き！　ぬいぐるみ、おいて行かなくて大丈夫？」
　心配する奏子に、瑠樹は力強く頷く。
「落っことさないようしっかり抱っこするよぉ」
　ぬいぐるみもベルトにはさみ、空中ブランコは回りだす。
「気持ちいいなぁ～！」
　ぬいぐるみを落とすことなく、無事に地上に降りてくることができた。

「楽しかった！　次はあそこのゲーセンに行こうよ」
「ゲーセンかぁ」
　UF0キャッチャーの中の可愛いぬいぐるみたちが気になって、瑠樹はうっとりと眺める。
「あ、プレニヤーフォレストのマスコット！　欲しい！」
　奏子はプレニヤーフォレストのマスコット猫のぬいぐるみを狙い、慎重にレバーを動かす。
「もう少し……やったあ！」
「おお、すごいなぁ」
　無事ゲットし、満足げな奏子だった。

「最初は、ローラーコースターだね」
　千恵はしおりを確認し、班の子たちがはぐれないよう目を配りながら引率する。
　班で相談して、あらかじめみんなで行きたい場所を決めていおりにコースを書いている。
　コースターに乗り込んでしばらくすると動き出し、勢いよくカーブを曲がる。
　千恵は歓声を上げた。
「きゃああ！！　ジェットコースター大好き！」
「ジェットコースターは禁止じゃん、これはお子様向け」
　隣でかんなが突っ込む通り、子供でも乗れる安全なコースターだが、千恵も玲音も十分楽しんでいる。　
「スピードあるのってドキドキしていいよね」
　千恵の言葉に後ろの席の玲音がうなずく。
「そうだね、ボク自転車でかっとばすの大好き！」
「そうなんだ～。あ、でもメリーゴーランドは別よね。一緒に馬車にのろー！」

　コースターを下りたみんなはメリーゴーランドに向かい、馬車に乗り込んだ。
「いつもは馬に乗ってるけどこっちもシンデレラやお姫様気分になれていいね」
「うん、馬にペダルがついてれば早く走れるんだけどね」　
　玲音はつい大好きな自転車と比較してしまう。
　外を見ると、カメラを手にした先生がこちらに手を振っている。
「あっ、先生！　楽しんでる様子、撮ってよ～！　ハイポーズ！」
　三人は笑顔で先生のほうを向き、写真に納まった。

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