仲良くなりたい、その９｜リアクション

仲良くなりたい、その９

〇怪奇！　潜む悪魔

　デモリック・プライラは西洋から来た悪魔である。
　頭には立派な角二本と蛇の頭の尻尾が生えていて、偉そうな態度と喋り方だから、悪魔と言われても納得できる、のだが。

「さて、いい獲物はおらんかな？」
　その夜、デモリックは旧市街で獲物を見つけた。
　年代物のジャージはいささかくたびれているが、清潔ではあるようだ。
　眠そうな顔をしているが、若くてそこそこかっこいい。
　後をつけると、一軒家に入っていく。
　表札には『川添』の文字があった。
　気配を消して玄関の扉を開けば、脱ぎ捨てられた服が点々と廊下の奥へと続いている。
　デモリックはほくそ笑んで部屋に侵入し、獲物が眠りにつくのを待つのだった。

　そして、獲物……寝子高教師川添かおるが眠りにつくのを見計らって、デモリックは動き出した。
　ぴちゃり。ぴちゃ。
「ぐう……」
　ずるり。ぴしゃ、ずるり。
　川添先生は足を舐められても熟睡している。
　デモリックは嬉しそうに足を舐める。
（これが本当の、『満足』だな）
　

このページにイラストを設定する

あとがき

担当マスター：天村花海
ファンレターはマスターページから！

ご参加ありがとうございました。
初めての出会いもあれば、長いお付き合いもあり、様々な関係を垣間見れて楽しかったです。

思うような関係がつかなかった方もいらっしゃるかもしれませんが、人と人（あやかし？）の関係はままならぬものと思います。
ご了解いただければ幸いです。

それではまたご縁がありましたら、ご参加お待ちしております。

↑ページトップに戻る