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『NYAN☆DO』行こう!
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真境名 アリサ
が「NYAN☆DO」を訪れたのは、オープンから六日経った土曜日の夕方だ。
既にオープンセールは終わり、客足は落ちている。とはいえ週末ゆえか、それなりに人出は多い。ニャンドゥが滞る客の列を懸命に捌いていた。
五月だというのに、この日は真夏のようだった。
プール帰りのアリサは、白いタンクトップに、エスニック柄のワイドパンツを穿き、濡れた髪をバンダナで留めていた。服装だけ見ると下町のおばちゃんのようだが、アリサが着るとまるでモデルだ。
水着ガールズバー「ジュエル」の副店長であるアリサにとって、プロポーションは武器である。維持するためには普段の努力が必要であり、自分磨きの運動を怠ったことはない。
だからアリサの歩き方に迷いはなく、堂々としている。
そんな彼女に見惚れる者も多い。だが、アリサは無視している。いちいち反応していては、キリがない。
しかし、やはりと言うべきか、アリサにねっとりとした視線を送る者もいる。
「姉ちゃん、酒でもどうだ?」
まだ外は明るいというのに、既にしこたま飲んだらしい中年男性が、声をかけてきた。全身から漂う臭いに、文字通り浴びたのかとアリサは顔をしかめた。
「姉ちゃん、『ジュエル』だろ?」
男は店に来たことがあるのか、アリサが「ジュエル」のキャストだと知っていた。
「今日、休みだろ? 他の店に飲みに行かねえか? 俺が奢るからよ」
アリサはにっこりと愛想笑いを顔面に貼り付けた。
「申し訳ありませんが、今日はやることがありますので」
仕事以外で客と酒を飲むつもりはない。だからといって、冷淡な態度も取れない。アリサはやんわりと断った。――そのつもりだった。
男は酒のせいかしつこく、何度もアリサに話しかける。遂には腕を掴んで抱き寄せようとまでした。
足の甲をしこたま踏んでやろうか、それとも別の方法であしらおうかと考えたその時、アリサと男の間に割って入る者がいた。
真っ白な毛並みのニャンドゥが、二人の間に身体をねじ込み、掴む男の腕を無理矢理振りほどいたのだ。いや、断ち切った、という方が相応しい。
ばたん、と音を立て、ニャンドゥはそのまま床に倒れ込んでしまった。
ライムグリーンのTシャツを着た少年は、足を投げ出すような形でベンチに腰掛け、道行く人々を眺めていた。
真夏と違って日が暮れ始めると気温も下がるが、少年の身体はまだ火照っている。
と、その頬にひんやりしたものが当てられ、少年――東門巧は飛び上がった。
「あらごめんなさい」
クスクス笑いながら、アリサは巧の顔を覗き込んだ。「体調は大丈夫? ニャンドゥさん?」
巧はどぎまぎしながらアリサの顔を見返す。彼女が年上の美人ゆえにどう対応したらいいか分からないこともあったが、「NYAN☆DO」本部は「ニャンドゥの中の人などいない!」という方針だったため、返事のしようがなかったのだ。
「大丈夫よ。『さっき痴漢から助けてもらった者ですが、お礼をしたいんです』と言ったら、スタッフの人が教えてくれたの。あなたがここにいるって」
アリサは巧の横に座った。
「名前を教えてもらえるかしら? ニャンドゥさん」
ここは、キャットストリートに設けられたベンチの一つだ。周囲に人も多いため、何度もニャンドゥと呼ばれるのは困る。巧は素直に名乗った。
「改めてお礼を言うわ。ありがとう、助かったわ。巧くん」
アリサはよく冷えた麦茶を渡した。
「『NYAN☆DO』で買ったんじゃないから」
同じ品でも、百円ではなく、定価で買うのが礼儀だろうとアリサは考えた。
「いや……助けたって言ってもたまたまで……」
連日着ぐるみの中に入っていたため、熱中症で倒れてしまったのだ。おまけに【缶詰】が発動して巧の身体は固まってしまい、あやうく救急車を呼ばれるところだった。
「アルバイト?」
「今日で終わりです」
オープン初日と二日目、そして今日の三日間は八時間、平日は学校終わりの五時間をバイトに当てた。
「偉いわねえ」
「そんなんじゃないです」
巧は受験生だ。本来ならバイトなどしている場合ではない。だが、巧は不安になった。大学の後は就職活動が待っている。一度も、バイトすらしたことがない身で就職など出来るのだろうか、と。
そう考えたらいてもたってもいられず、たまたま目についた「NYAN☆DO」のバイトに応募したのだが、気が付いたら着ぐるみの中にいた。
一週間働いて、何か得るものがあったかというと――全く実感がない。それに今日は、早退してしまった。落ち込むばかりだ。
「偉いわよ」
しかしアリサは、微笑んで繰り返した。
「そう思っておきなさい」
「……そう、でしょうか?」
「そうよ。現にそのおかげで、あたしは助かったんだから」
そうか、と巧は思った。頑張ったか、自分。
アリサは立ち上がった。巧の助けがなくとも、何とかなったろうことは黙っておく。
「ごめんね。買い物したいから、お店に戻るわね」
元々、スマホの充電が切れかけていたため、「NYAN☆DO」に寄ったのだった。ついでに店で使うための、ペンや修正液、クリアファイル、それに机用のモップを揃えるつもりだったが、トラブルのせいで何も買っていない。
「夕飯も考えないといけないし。今日は買ってすませようかしら」
「それなら!」
と、巧も立ち上がった。急だったので、一瞬、くらりとする。「――『酢豚の飛車角』の缶詰とかどうですか?」
「あら、好きよ、あそこの料理」
「本当? ならよかった。缶詰だけどちゃんと美味しいし、オープンセール終わっちゃったけど、三百円とか五百円であそこの料理買えますし!」
「熱心ね」
「僕も食べて美味しかったから。お店の味は知らないけど」
「じゃあ、そうするわ。お勧めありがとう、ニャンドゥさん」
「やめてくださいってば!」
誰かに聞かれたんじゃないかと周囲を見回すのがおかしくて、アリサはクスクスと笑った。
その夜、アリサは炊いたご飯の上に温めた八宝菜を乗せた中華丼を夕食にした。
「……あら美味しい」
きちんと店の味が再現されている。おそらく、「酢豚の飛車角」が自店で売るために開発したのだろう。その上で、商品を周知する手段として「NYAN☆DO」とコラボしたに違いない。商売としても、
「――上手い」
と言わざるを得ない。
アリサはキッチンを振り返った。酢豚、牛肉麺、小籠包の缶詰が山のように置かれている。ついでに完全数量限定のフカヒレのパウチも二つ。どれも三百円~五百円だったが、十分すぎるほど安く、且つ購入数に制限がなかったため、買い込んでしまったのだ。
「しばらく宅飲みの肴は中華三昧だなァ……」
苦笑して、アリサはビールの缶を開けた。
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あとがき
担当マスター:
泉 楽
ファンレターはマスターページから!
お待たせしました。「『NYAN☆DO』行こう!」リアクションをお届けします。
ごくごく短い話ではありますが、いつものどこかの一日をお楽しみください。
一応、オープンセールとして日、月、火の三日間は何でも百円。ただし、「酢豚の飛車角」のお高め商品だけ、タイムセールで百円でした。水曜以降は、元の値段に戻っています。コラボ商品自体は、売切れるまでは並んでいる予定ですので、ぜひまたお出で下さい。
ところで「NYAN☆DO」、私のイメージだとめちゃくちゃ大きくて何階にも別れているんですが、どうでしょう?
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担当ゲームマスター
泉 楽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
4人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年06月07日
参加申し込みの期限
2021年06月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年06月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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