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魚神様はお祭り大好き！
◆第二章「春の魚祭り！」
お祭りで騒動起きている事が島中に知れ渡った頃。
巨大な魚が現れたことは全住民達の耳にも入り、更にはねこったーやにゃんすたぐらむ等のSNSにも取り上げられている状態である。
梓 智依子はバイト仲間から魚神様とお祭りの話を聞いた１人。テレビでもお祭りが取り上げられており、次第に娘の楓がテレビに食いつくように見始め「行ってみたい！」と言ったため、お祭りに参加してみることに。
星が丘マリーナへと近づくに連れ、お魚の着ぐるみを着ているスタッフ達が宣伝している様子が見えた。着ぐるみがぴょこぴょこと歩く様子が可愛かったのか、楓ははしゃぐ。
「おさかなー！ ママ、おさかなー！」
「うん、おさかなさんだね～」
智依子の手を少しだけ離して、おさかなさんと戯れる楓。抱きついたり握手したりとする中、おさかなさんからお手紙もらったよ！と、楓は智依子に手渡す。
お手紙と言うのはビラのことだったようで、地図や催し物の時刻などがいくつか書かれている。可愛らしい魚のイラストが散りばめられており、子供である楓はおさかなさんからのお手紙だからと大事に握りしめた。
「それじゃあ、おさかなさんのお手紙の通りに遊びに行こうか」
「うん！」
再び手を繋ぎ、智依子はお祭り会場へと足を踏み入れた。
会場内はとても賑やか。お魚の着ぐるみを着たスタッフ達が会場内を練り歩き、小さな子供や学生達と遊んだり写真を撮ったりしていた。
またステージではアンコウをモチーフにした『お魚戦隊アンコウジャー』のショーが繰り広げられている。魚のレンジャー５人組がツリビットという敵と戦う愉快なショーだ。
丁度２人が通りがかった時、司会のお姉さんがみんなでアンコウジャーを応援しよう！ とアナウンスを出していたため、楓がショーの方を向いて応援を始めた。
「アンコウジャー、がんばれー！」
楓が楽しそうにアンコウジャーを応援している。その様子を少しだけでも思い出に残したくて、智依子はスマホを構えてアンコウジャーを応援する楓を写真に収めた。
みんなの応援のおかげで、アンコウジャーはツリビットを倒す事が出来た。それを見た楓は嬉しそうに智依子に抱きついて報告する。自分の応援がアンコウジャーの力になったんだよ、と。
「よかったね。アンコウジャー、楓のおかげでがんばれたんだよ～」
偉いね、と優しく頭をなでていると、鯛の着ぐるみの手も優しく楓を撫でてくれた。
その正体は鯛の着ぐるみ……を着ている遠海。先程パレードのために連れてこられた彼女は、開始前に人を集めるためにパレードの場所を智依子と楓にも教えてあげた。
「あっちの方からパレード車が出てくるので、よく見える場所を確保しておくといいですよー」
「ありがとうございます。楓、パレードも見ていこうか？」
「うん！」
きゅっと智依子の手を握る。パレードの開始までには時間があるからと、遠海に感謝を伝えて再び露店を見て回ることに。
露店は普通のお祭りと一風変わった品々が多かった。
先程戻ってきた船から上がった超新鮮な鮮魚はもちろん、精巧に作られた木彫りの鯛、子ども用パジャマお魚プリント、魚を水の中で泳がせる玩具等。
本当にお祭りなのか？ と思えるラインナップに、智依子は思わず小さく笑う。ここまで徹底してお魚のみを取り扱っているのは、きっとこのお祭りだけなのかもしれないと。
ふと、楓はとある露店に気づいて智依子の手をぐいぐいと引っ張る。娘が指したその先にあったのは、マンボウのぬいぐるみ。楓の身体を包み込むほどの大きさのぬいぐるみが、でん、と露店台に鎮座していた。
「ママ、アレほしい！ まんぼさん！」
「アレが欲しいの？ うぅん……」
智依子は悩んだ。そのマンボウのぬいぐるみは縦に非常に長くもふもふだ。そしてぬいぐるみは洗濯機は使えず、洗うとしたら手もみ洗いになるので手間がかかる。そういった点を考慮して購入をためらっていた。
だが楓はキラキラとした目で智依子を見つめ、買ってくれるのを待っている。
「……仕方ないわねぇ。大事にするのよ？」
「やったぁ！」
喜ぶ我が子の笑顔が見たいという、ただ１つの理由が智依子の心を動かした。
露店でマンボウのぬいぐるみを購入し、離さないようにと楓に渡す。楓は買ってもらえてよっぽど嬉しかったのか、「まんぼさん」と名前をつけて一緒にお祭りを歩いた。
その後、２人はお昼ごはんとしてお魚づくしの定食を注文。
鯛のまるごと炊き込みご飯、わかさぎの天ぷら、カツオのたたきが届くと、楓が大はしゃぎ。
喉に刺さらないように骨を抜いて、楓に食べさせると……それはもう、美味しそうに食べていた。
（ああ、この子を産んでよかったなぁ……）
我が子の喜びは、母の喜びであると気づいた智依子もまた、美味しそうに食していた。
お祭りで騒動起きている事が島中に知れ渡った頃。
巨大な魚が現れたことは全住民達の耳にも入り、更にはねこったーやにゃんすたぐらむ等のSNSにも取り上げられている状態である。
梓 智依子はバイト仲間から魚神様とお祭りの話を聞いた１人。テレビでもお祭りが取り上げられており、次第に娘の楓がテレビに食いつくように見始め「行ってみたい！」と言ったため、お祭りに参加してみることに。
星が丘マリーナへと近づくに連れ、お魚の着ぐるみを着ているスタッフ達が宣伝している様子が見えた。着ぐるみがぴょこぴょこと歩く様子が可愛かったのか、楓ははしゃぐ。
「おさかなー！ ママ、おさかなー！」
「うん、おさかなさんだね～」
智依子の手を少しだけ離して、おさかなさんと戯れる楓。抱きついたり握手したりとする中、おさかなさんからお手紙もらったよ！と、楓は智依子に手渡す。
お手紙と言うのはビラのことだったようで、地図や催し物の時刻などがいくつか書かれている。可愛らしい魚のイラストが散りばめられており、子供である楓はおさかなさんからのお手紙だからと大事に握りしめた。
「それじゃあ、おさかなさんのお手紙の通りに遊びに行こうか」
「うん！」
再び手を繋ぎ、智依子はお祭り会場へと足を踏み入れた。
会場内はとても賑やか。お魚の着ぐるみを着たスタッフ達が会場内を練り歩き、小さな子供や学生達と遊んだり写真を撮ったりしていた。
またステージではアンコウをモチーフにした『お魚戦隊アンコウジャー』のショーが繰り広げられている。魚のレンジャー５人組がツリビットという敵と戦う愉快なショーだ。
丁度２人が通りがかった時、司会のお姉さんがみんなでアンコウジャーを応援しよう！ とアナウンスを出していたため、楓がショーの方を向いて応援を始めた。
「アンコウジャー、がんばれー！」
楓が楽しそうにアンコウジャーを応援している。その様子を少しだけでも思い出に残したくて、智依子はスマホを構えてアンコウジャーを応援する楓を写真に収めた。
みんなの応援のおかげで、アンコウジャーはツリビットを倒す事が出来た。それを見た楓は嬉しそうに智依子に抱きついて報告する。自分の応援がアンコウジャーの力になったんだよ、と。
「よかったね。アンコウジャー、楓のおかげでがんばれたんだよ～」
偉いね、と優しく頭をなでていると、鯛の着ぐるみの手も優しく楓を撫でてくれた。
その正体は鯛の着ぐるみ……を着ている遠海。先程パレードのために連れてこられた彼女は、開始前に人を集めるためにパレードの場所を智依子と楓にも教えてあげた。
「あっちの方からパレード車が出てくるので、よく見える場所を確保しておくといいですよー」
「ありがとうございます。楓、パレードも見ていこうか？」
「うん！」
きゅっと智依子の手を握る。パレードの開始までには時間があるからと、遠海に感謝を伝えて再び露店を見て回ることに。
露店は普通のお祭りと一風変わった品々が多かった。
先程戻ってきた船から上がった超新鮮な鮮魚はもちろん、精巧に作られた木彫りの鯛、子ども用パジャマお魚プリント、魚を水の中で泳がせる玩具等。
本当にお祭りなのか？ と思えるラインナップに、智依子は思わず小さく笑う。ここまで徹底してお魚のみを取り扱っているのは、きっとこのお祭りだけなのかもしれないと。
ふと、楓はとある露店に気づいて智依子の手をぐいぐいと引っ張る。娘が指したその先にあったのは、マンボウのぬいぐるみ。楓の身体を包み込むほどの大きさのぬいぐるみが、でん、と露店台に鎮座していた。
「ママ、アレほしい！ まんぼさん！」
「アレが欲しいの？ うぅん……」
智依子は悩んだ。そのマンボウのぬいぐるみは縦に非常に長くもふもふだ。そしてぬいぐるみは洗濯機は使えず、洗うとしたら手もみ洗いになるので手間がかかる。そういった点を考慮して購入をためらっていた。
だが楓はキラキラとした目で智依子を見つめ、買ってくれるのを待っている。
「……仕方ないわねぇ。大事にするのよ？」
「やったぁ！」
喜ぶ我が子の笑顔が見たいという、ただ１つの理由が智依子の心を動かした。
露店でマンボウのぬいぐるみを購入し、離さないようにと楓に渡す。楓は買ってもらえてよっぽど嬉しかったのか、「まんぼさん」と名前をつけて一緒にお祭りを歩いた。
その後、２人はお昼ごはんとしてお魚づくしの定食を注文。
鯛のまるごと炊き込みご飯、わかさぎの天ぷら、カツオのたたきが届くと、楓が大はしゃぎ。
喉に刺さらないように骨を抜いて、楓に食べさせると……それはもう、美味しそうに食べていた。
（ああ、この子を産んでよかったなぁ……）
我が子の喜びは、母の喜びであると気づいた智依子もまた、美味しそうに食していた。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2021年03月17日
- 参加申し込みの期限
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- 2021年03月24日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2021年03月24日 11時00分
