変身は一瞬！　バニーガール！｜リアクション

変身は一瞬！　バニーガール！

　数十分前。
白真白は制服姿のまま、城の塀の前に来ていた。
「ここだね」
　正面の入り口にはやはり護衛がいなので、侵入はこの辺りが妥当だろう。
「変身、と」
　白バニーへと姿が変わる。白うさ耳、白バニースーツに黒網タイツ。
「せーのっ」
　地面を蹴って、塀の上へと飛び乗る。敷地内に人影はない。素早く降りると、裏口らしき窓から中へと進入した。
「えーと、ボスバニーは最上階だから」
　辺りを見回す。
　階段を探した方が良さそうだ。
(ゲームでいうスニーキングミッションって感じ)
　城内を抜き足差し足、物陰に隠れながら目的地を目指す。
　階段はすぐに見つかったのだが、狭い螺旋階段を巡回している黒バニーの姿が。
　慌てて死角に入り、様子を伺う。
「一人だけ？　なら行けるかも」
　真白は黒バニーが階段を上り始めたところで後を追うように走り出す。足音に気づいて振り向いた瞬間、体勢を低くして、黒バニーの脇をすりぬけ背後を取る。
「変身っ」
　白バニー姿に変身し、こちらに体の向きを変えた黒バニーの腹に一発。拳を打ち込んだ。その赤い目が閉じられたので、魅了の効果は消えたようだ。
「いい感じ。でも、ここに寝せておくわけにいかないし」
　黒バニーを二階の廊下まで引っ張って、適当な小部屋へと放り込む。と、足音が聞こえてきた。
　そのまま小部屋にとどまり、様子を伺う。会話が聞こえてきた。
「見張りはどうした？」
「いないな」
　黒バニーたちが仲間を探しているようだ。
　真白はにっと笑った。
「まとめて片づけて上げようかな」
　真白は勢いよく小部屋のドアを叩きだす。
「なんだ！？」
「向こうだっ」
　近づいて来る気配。
　勢いよくドアを開けて入ってきたのは二人の黒バニーだった。
「！　おい、大丈夫か」
「くっ、一体誰に」
　ドアの後ろに隠れてやり過ごし、右足で踏ん張った。
「はぁああっ」
　勢いをつけて体を回転、左足で黒バニー達をまとめてなぎ倒す。
「ぎゃっ」
「あうっ！？」
　見事な回し蹴りが決まり、その二人も動かなくなった。
「ふふ、ごゆっくりー」
　黒バニーの持っていた槍を拝借することにした。
　三人を小部屋に残し、真白は探索を続ける。
「！」
　最上階に到達したところで大きな扉が現れた。
「間違いなくここだね」
　真白はそっと扉を開くと、中へと侵入した。
　近くの柱に隠れる。
　護衛に囲まれているグラマラスナなボスバニーはまだ真白に気づいていないようだ。
　ろっこんを発動させ、槍を強化すると、物陰に隠れながらボスバニーの背後へと回り込む。
「一撃で、倒す！」
　と、扉から誰かが入ってきた気配。おそらく、仲間の白バニーだまろう。
　護衛達にも隙が出来た。
　真白は音もなく物陰から飛び出した。
「かくごっ」
　護衛達の間を走り抜け、跳躍して、槍を振り下ろす。
「はあああ！」　
　しかし、
「！　しまっ」
　思ったよりも護衛達の動きが早かったのだ。
　赤い瞳が真白を貫く。
「くぅ」
　槍を手放し、床に落下してしまう。
　そして、
「はっ！？」
　気づけば黒バニー達に囲まれていた。伸びてきた手が身体中をいやらしく触る。
「ちょっ、手つきが」
　両手で揉まれ、ゾクゾクとした感触が。
「何をして、ひゃっ」
　大事なところを摘ままれた。
「さっきの威勢はどうした？　んー」
　脇やお腹、そしてあんなところまでくまなく身体検査をされて、上半分を脱がされてしまう。たっぷりと可愛がってやるよ」
　連れていかれたのは地下牢だった。
　隣にはすでに色々とお仕置きされていた瑠璃の姿が。
「はあはあ……ああん……もしかして、捕まって？」
「うう、油断しちゃって」
「後からきたやつらも、すぐにここへくる。さて、楽しもうか」
　黒バニーの手が伸びてくる。
「ちょっ……いやぁぁあん」
　地下牢に二人の喘ぎ声が交じり合う。お仕置きは他の白バニー達がボスバニーを倒すまで続いたのだった。

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