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◆強敵は自分
日も完全に暮れた頃、寝子高軽音部の練習を終えた
楡宮 遠海
は、寝子野家へ向かっていた。
寝子野家と言えば早い! 安い! 美味い! で有名な全国チェーン店だ。遠海は店内に入り券売機で「ジャンボ牛丼の大食いチャレンジ」のボタンを押した。
そう、これこそ寝子島寝子野家店の誇る最高メニュー。なんと総計3000円。これではキャッチコピーに反するでは無いか! そう思うかもしれない。だが肉の量は総量で1000gもあり、ご飯の量はその倍である。量で考えれば明らかに安いのだ。そして速さに関しても、5杯に分かれて出てくる為、食べ進めている間に次の丼が準備され、待ち時間もほとんどない。そして、寝子野家が誇る安定の味。美味いのだ。決して反してはいなかった。しかも、30分以内で見事完食することができれば、なんと無料なのだ。成功した例は少ないが……。
と説明すれば凄いメニューなのだが、それを注文する遠海も凄い。一見鎌倉のお嬢様然としていて、体もほっそりとスレンダーであり、清楚なイメージが強い。その清楚系女子が「ジャンボ牛丼の大食いチャレンジ」ギャップが凄まじい。遠海の後ろで券売機に並んでいた青年がそれを見て、ギョッとして固まってしまった。
「これ、お願いします」
JKのお財布に優しいよね☆ 等と考えながら店員さんに券を渡す遠海。JKの胃袋には決して優しくないと思うのだが。やはり店員さん焦っている。何度も券と遠海を見返している。でもさすがはプロ。畏まりましたと承り、調理場で早さを追求する格闘が始まった。
「お待たせ致しました! ジャンボ牛丼です!」
ほっかほかのドデカ丼ぶりが遠海のテーブル前に乗せられる。店員さんの声に、店内にいたお客さん達の箸が一斉に止まる。そして観客となった視線が一斉に遠海へと注がれた。
「わっ、もう来ちゃった。さすが早いですね」
視線やドデカ丼ぶりに畏怖するどころか、嬉しそうに割り箸を手にする遠海。店員さんがタイマーを持ち出すのを見ると、いつでもいいですよ。と、遠海は余裕の態度を見せながら言う。その光景を目にし、観客達はまさか……という思いを募らせていく。
「それでは……チャレンジスタート!」
店員さんが掲げたタイマーを振り下ろしチャレンジが始まる。観客達は一斉にうおぉー! 頑張れー! と大声で遠海の応援を開始した。
「ふぅーっ、ふぅーっ」
遠海は湯気いっぱいの丼ぶりに息を吹きかけふぅふぅしていく。実は遠海は猫舌なために熱々の牛丼を食べる事ができないのだ。なんだかマイペースだが、それも余裕の現れに見えて観客達は一層応援を強め期待を募らせる。
1分程掛け、遠海は大分冷まさせた牛丼を、箸で大きく持ち上げると、口を開き含ませる。んー! と声を上げてしまう。やはり寝子野家の牛丼って美味い! 遠海はもむもむと美味しそうに口に含んだ牛丼を噛み飲み込むと、流れる様に、大きく持ち上げた牛丼を再び口に含み、味わいながら丼を食べ進めていく。その食べ方はかきこんで食べるイメージを払拭する、どことなく上品な食べ方で、それながら早い。あっと言う間に観客の心を掴み、カリスマを発揮しながら遠海は一杯目を完食してしまった。
「うおぉー! 凄いぞ姉ちゃん! 名前は?」
「寝子島高校普通科、1年生の
楡宮 遠海
です。応援よろしくお願いしますね」
次の丼ぶりを受け取りながら、遠海は会釈をして観客達に目配せをする。すると観客達は大盛り上がりでヒートアップし、食べ進める遠海へと遠海コールをし、応援していく。
「うん、今日絶好調かも。何杯でもいけそうね」
ふぅふぅした後、2杯目もあっと言う間に完食した遠海が呟く。それには観客もスゲー! と語彙力を無くし遠海の存在を大きく膨らませていく。
遠海が3杯目をふぅふぅし始めた時、後ろの方でうぇっ?! という素頓狂な声が上がった。なんだろ? と思いながらも遠海はマイペースに牛丼を冷ましていく。
「このお姉さんと同じものください」
女の人の声が隣の席から聞こえた。女の人が大食いチャレンジを? と、つい自分のことも忘れて遠海は顔を向ける。
「ファッ?」
素頓狂な声が出た。だって、自分が隣に座っているんだもの。
「双子か……? お姉さんって言ってたし妹ちゃんだな。姉妹揃って大食いとかスゲー! どの程度のレベルか、見せてもらおうか」
観客達は思い思いに勝手にざわめいてみせる。その間、遠海は固まってしまっていた。
「うそ……なんで私がもう一人いるわけ? 姉妹とか居たことないし……。え……隠し子……?」
遠海は困惑して目をぐるぐるさせてしまう。まさかそのせいで? 等色んな思いを巡らせてしまう。
そうこうして時間が過ぎていくと、スゲー! と観客達から歓声が上がる。なんと、自分があっと言う間にジャンボ牛丼を平らげてしまったではないか。
頬に付いたお米粒を自分は指にくっつけ、目を瞑り、指ごと美味しそうに口に含んだりしている。そのちょっと愛らしい仕草に、観客達も妹ちゃん妹ちゃん! と応援を始める。中には姉ちゃんに負けるな。等の声も上がり始める。
遠海が唖然としていると、自分はあっと言う間に2杯目を口内にかきこんで平らげてしまう。なんとあの寝子野家が次の丼ぶりを間に合わせられないペースだ。それを見た遠海の眼に、メラメラと火が灯る。
「負け……ないんだからっ!」
遠海はふぅふぅの時間を短くさせて牛丼を口に含む。熱さに涙目になりながらも、猛烈なライバル心を燃やし自分に追いつこうとする。
唐突に現れた自分は、言わば自分を超える存在だった。猫舌な弱点もない。食べ方を気にする神経質さもない。ただそこにある食を全力で食べ、全力で味わい、全力で楽しむ。遠海はその自分に追いつこう、近付こうとし、徐々に鏡の様にそっくりとなっていく。そのシンクロしていく光景を垣間見て、観客達は嘗て無い程に歓声を上げていく。
熾烈な時が過ぎ、同時に2つ、丼が机に置かれる音が鳴った。それは、その場に居た者達にとって、伝説が誕生した瞬間だった。
「スゲー! 半分以上も時間残して同時に完食だ! 姉ちゃんも妹ちゃんもスゲーよスゲー!」
遠海は上がる歓声の中、実感していた。私は、もっと理想の自分に近付けると。
「引き分けちゃったね。あーあ、なんか気になっちゃうし、もう一回大食いチャレンジしない? 良いお店知ってるんだけどなー」
「教えてくれるの? ありがとうお姉さん!」
自分は嬉しそうに遠海に抱きつくと、期待の眼差しで遠海を見上げる。
遠海はよしきた! と河岸を変え、その日大食い女子二人の競演(?)を多くの店で見せつけた。それは、眼にした者に後世まで語り継がれる伝説となった。
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担当ゲームマスター
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
4人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年06月13日
参加申し込みの期限
2020年06月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年06月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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