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お化け狸は腹ぺこ中
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◆タヌキックカオス
雪が降り積もった街中を
シオ・レイゼルオーク
は歩いていた。今日は友人の
響 タルト
と遊びに行く約束をしていたのだ。少し待ち合わせた時間より早いこと、そして積った雪路を歩く足取りが軽いことから、楽しみにしていることが分かる。時折微笑みを浮かべながら、シオは待ち合わせ場所へ向かって行く。
喫茶店街へと差し掛かった所、シオの表情が変化する。固まったシオの視線の先に、狸が居たのだ。
狸は後ろ足だけで一生懸命に立っており、時折バランスを崩してよろよろとしたり、ふかふかな尻尾を揺らし、慌ててバランスを取ろうとしたりしている。その狸の視線の先には美味しそうなトーストが映っている。ハチミツの甘〜い香りがお店から漂っていて、それが狸に注がれる視線に気が付かせないほどに、狸を魅了しているようだ。その一途な視線といじらしい行動には、キュンとさせられてしまうかもしれない。かわいい。
「か、可愛い……。えぇと、携帯携帯。この辺に入れたつもりなんですが」
魅了される狸に魅了されたシオは、慌ててバッグの中から携帯を取り出そうとする。しかし彼女はこういう咄嗟の時、良く行った試しが少ない。あった! と携帯を見つけ取り出した後には遅く、その場から狸は居なくなっていた。
「あ、むぅ、運がいいやら悪いやら」
シオは可愛い狸の動画を撮れなくて残念に思いながら、携帯をしまおうとする。すると携帯が鳴り始め、画面に「タルトさん」と表示がされた。
「あ、もしもしー。おはよーシオさん。今日雪すごいねー! 遊びに行くの楽しみー! どこいこっかー?」
「おはようタルトさん。うん、そうですねー、タルトさんは行きたい所ある?」
「えーw 僕に聞いちゃっていいのー? シオさんのかわいい姿とか見たくなっちゃうよーw」
「可愛い姿、と言うと洋服屋かな? そうですね、自分で選ぶ以外の服を着てみるのも面白いかも」
「やったー♪ 丁度おすすめのお店あったんだー。絶対シオさんにぴったりだよーw 楽しみだなーw」
電話の掛かってきた相手は
響 タルト
だった。遊びの約束をする時、大抵は何をするか先に決めておくことが多いかもしれない。けれどこんな風にその日の気分でしたいこと、行きたい場所等を決める遊び方も良いのかもしれない。それが出来る程に、二人は気が合う仲だった。
「でさーw なんか狸がイタズラしてるみたいなんだよねー。悪戯って聞くと血が騒いじゃうなーw 美少年ダヌキ居ないかなー。居たらいっぱい悪戯しちゃうのにーw」
「そうだ、さっき可愛いタヌ――」
電話で言い掛けてシオは携帯を降ろす。路地からタルトが出てきたからだ。こんなに近くで電話していたのか。と思うとなんだか小さく笑みがこみ上げてくる。
「え? かわいいなにー? あれー? シオさーん? 切れちゃった。電波悪かったのかなー?」
タルトは切れてしまった通話をもう一度掛け直そうとする。すると路地からシオが出て来て反対方向に歩いていこうとするから、携帯をバッグにしまいタルトはシオの後ろ姿に大きく手を降る。
「おーいシオさーん! ここだよー!」
声に気が付いたシオが振り返り、暫くじっと此方を見つめた後、突然笑顔で手を振り、此方へ走ってくる。
「やっほー! もーお腹ぺこぺこだよ〜。何か食べに行きたいな〜、ねぇ、美味しいお店行こうよー」
「あれ?w 今日のシオさんなんか元気だねーw いいねー、ごはん行こうか♪」
いつもと違う雰囲気のシオに、タルトは少し面白さを感じながら、どこ行こうかー。等話し始める。
「僕お肉食べたい! 柔らかくって大きいやつ!」
「お昼から焼き肉ww シオさんってそんな話し方だっけー? なんか新鮮でかわいいねw あっ、そう言えば僕キャンペーンチケットあったんだった。折角だからそっちのお店行こうよ♪」
タルトがキャンペーン券を取り出すと、そこには喫茶店の料理がプリントされていた。色とりどりのサラダに囲まれた唐揚げと、隣に置かれた綺麗なスープが、とても美味しそうに見える。
「うん! 早く食べたーい! 行こ行こー!」
「待って待ってw お店こっちだよーw 今日のシオさんせっかちだねーw」
タルトはシオに道案内をしながら、通るお店一つ一つに新鮮な反応で、窓にかじり付くシオに笑わされながらも、キャンペーンのお店へと向かっていった。
「それでね、お店から良い匂いがして、後ろ足だけで一生懸命立ち上がって。動画に撮りたくて目をはなしたら居なくなっちゃって。凄い可愛かったのに残念です。あのタヌキさん」
シオは話しながら、何時もより口数の少ない、大人しいタルトが気になってしまう。先程「温かい、ご飯食べたい」と呟いたタルトを思い返して、もしかしたら具合が悪いのかもと思ってしまった。
「あれ? 顔色悪くない大丈夫? 早く温かいもの食べようか」
シオの声を聞いたタルトは、顔をぶるんぶるんと揺らし、こくりと頷いた。
「(なんだかしおらしいタルトさんは新鮮ですね)」
隣で、ちょこちょこと言い表せそうに歩くタルトを見て、シオは違和感を感じながらもかわいいと思ってしまう。
飲食店を通ると、時折立ち止まり、まるで恋焦がれるかの様に、お店の窓を遠目に見つめ、堪える様な仕草等、どうしてそんな目をするんだ! と言いたくなってしまうほどキュンと来てしまいそうになる。いけない、具合が悪いのかもしれないのです。早く暖かい物を食べさせてあげないと。そう考えて近くに有る、美味しいスープのある喫茶店へと、シオはタルトを案内して行った。
美味しいスープが評判の喫茶店。今日はキャンペーンをしているらしく、お店の近くでお得な券を配っているようだ。そこで、偶然出会ってしまう。
「え?w」
「んん?」
「あやー」
「ひぅ!」
まるで鏡がそこに立っているかの様な、……よく見るとそうでもないが、ただ傍目からは瓜二つな人が揃ってしまった。そう、シオタルトが二人ずつ。合計で4人もいるのだ。それでいて4人とも全員反応が違う。カオスな状況となっていた。
「お、僕とシオさんが二人? なにこれw」
「もう一人タルトさんが居る。その隣に居るのは私?」
「そっくりだよね! 僕ってすごい!」
「あわわわ……さよならー!」
一斉に反応が飛び交う中、タルトがその場から逃げ出そうとする。それをタルトが、……分かり辛っ! 逃げたタルトをしおらしいタルトとし、しおタルトと呼ぼう。逃げ出そうとしたしおタルトをタルトが腕を取って引き止める。
「うわー、ドッペルゲンガー? いや、違うよねw あ、逃げないでよ面白いからw」
捕 ま っ て し ま っ た ! 好奇心に溢れてしまったタルトからは逃げられない。タルトの腕の中でジタバタするしおタルトを見て、シオは落ち着かせようと提案する。
「ふむ、これは一度お茶でも飲んで落ち着くべきですね」
「そうだねーw 食事するんでしょ? せっかくだから一緒に行こうよ♪ こっちの僕も、いいでしょ? よろしく~」
「行こう行こうー!」
「ゆ、許してくださいぃ……」
シオの提案にノリノリで乗ったシオが、……どっちのことですかね?! ノリノリのシオことのりシオと呼びます。なんだかみんな美味しそう。のりシオはノリノリで、タルトとしおタルトの手を引いてお店へと乗り込んだ。
「いらっしゃいませー! お客様は何名で――へえぇ?!」
そうなりますよね。だって同じ顔が二つ。自分の体の不調を先ず疑うものです。
「えぇと、ばったり出会ったそっくりさんです。びっくりですねー」
「あ、えっと……4名様ですね。此方のお席へどうぞ」
シオが店員さんを見かねてフォローを入れる。なんて棒読み。やはり咄嗟の対応は上手くいかないが、今回は店員さん納得してくれた様です。席へ案内されると、真っ先にのりシオが席へとダイブ! 僕こことーった! と無邪気に笑っている。隣でどう反応していいか迷ってるシオも併せて見ると面白いかもしれない。
「じゃあ良く見えるようにこうしようかw」
タルトは向き合う形の4人掛けの席で、片方にのりシオとしおタルトを座らせ、もう片方にシオと一緒に座る。絵面的にもバランスの良い座り方。咄嗟の対応は良好な様です。
「うん、似てるけどやっぱり二人合わせてみるとだいぶ違うよね。タヌキのほうはちょっぴり作画が残念な感じ?w」
ギクッとしおタルトが体を小さく跳ねさせる。狸とばれていることを知ったようだ。良く見ると小さくひげが残っていたり、眼が寝ぼけた様に細かったりしている。反対にのりシオは眼が大きすぎで、髪の毛が少し耳の形をしてしまっている。のりシオは、ばれちゃったかー! と全然気にしていない様子。
「何食べる? タヌキ汁?」
「なにそれ! 美味しそうー!」
「ひぃぅ! 私達のことですって! 食べないでくださいー!」
「うそうそ、そんなメニューないよw」
からかうタルトの、格好の餌食にされてしまっているのりシオタルト。もう混ぜてしまえ。
「取り敢えず注文をしてしまいましょうか。このメニューの中から選ぶんですよ」
シオがちらちらと此方を見ている店員さんを気にしてか、のりシオタルトに注文の方法を教えてあげる。
「全部美味しそう! ここの全部ー!」
「机置ききれないってばww」
「美味しそう……」
のりシオは無邪気に、席から体を乗り出して、これあの人食べてるー! 美味しそうー! 等言っていたり、しおタルトはメニューを見つめて、まるで叶わないかの様にぼーっと見つめたりしている。なんというかカオスです。
「あんまり頼まれても困りますので、一食分とデザート分だけにしませんか?」
「そう言えばお金持ってるのかな? 葉っぱとかで誤魔化しちゃだめだからねw もし持ってないと……身体で払ってもらっちゃうぞw」
「お金ってなーに? 美味しそうー!」
「食べられます! 食べられますからもうやめてください!」
タルトが意地悪な表情で半分冗談を言う。人に化けられると言うことはあの作品の人にも……夢が広がるようである。
「逃げないでよねー。ちゃんと割り勘にしようよ」
「まぁまぁ、これも何かの縁ですから、食事代持ちますよ。一食デザート分」
意地悪な表情で不適に笑うタルトを宥めながら、シオが提案を持ち掛ける。
「え、いいのシオさん? タヌキの分まで出さなくても」
「ええ、美味しい物を見つめるあの目を見ちゃったら……」
シオは一途なしおタルトの視線にやられてしまった様である。無邪気に美味しい物食べたいオーラを出しながらはしゃぐ、のりシオにも食べて欲しいと思ってしまった様だ。タヌキさんかわいい。落ち着いている雰囲気に見えるが、内心とっても大はしゃぎ。ご機嫌なシオだった。
「タルトさん。私今ご機嫌ですので、ジャンケンしませんか? タルトさんが勝ったら私が全部代金持ちますよ」
「だって、良かったねーイタズラダヌキーw お、ジャンケン? よーし、それじゃ頑張っちゃうよ~」
ただ代金を持って貰うだけだと少し気兼ねが残るが、勝負が挟まると気兼ねが無くなるのは何故だろう。シオなりの気遣いなのかもしれない。結果はどうあれ楽しめる雰囲気そうだ。
「ジャンケンッ」
「やったー♪ 勝てちゃった! シオさんありがとね!」
「うーん負けました。代金は気にせずおしゃべりしましょう」
「良いんですか? ……ありがとう……」
「ねぇねぇー、早く食べたいなー。まだかなー? まだかなー?」
カオスな場なれど、雰囲気は楽しそうなものに。注文した食事が運ばれ、暖かい美味しい料理を食べると、より話しは弾みます。
「まあ、ビックリですね。自分の姿そっくりな相手なんて。ところで私たちの姿ってどこで見られてるんでしょう」
「夢で出てきたんです……。元気を貰えそうでしたので……化けちゃいました」
「僕も僕も! 大人ってかっこいいよね!」
「そうだったんですね。タルトさんから元気を貰えそうなのは、うん。かっこいい……なるほど」
「えーw 僕とシオさんが夢にたまたま出てきて選ばれちゃったのー? 凄いよねそれーw」
「偶然って重なるものですね。そういえば、化ける姿に得意不得意とかやっぱりあるんですか」
「上手な狸は居ます。尊敬されるんですよ。もっと上手になりたいなぁ……」
「僕サンマさんになるの得意だよ! つるつるー。でもおじいちゃんおばあちゃんは苦手だなー。しわしわー」
「なるほど、タヌキさんも皆努力して化けているんですね」
「凄いねータヌキーw 僕も頑張ったら化けられないかなー。猫以外に」
色々な話をした後、狸達は正体が分かってしまうとまずいらしく、一度里に戻りたいと言う。惜しみながらもシオタルトは狸達と別れることにした。
「ごちそうさまでした。化けて悪い事しようとしてたのに……ありがとう」
「なにこれ美味しそうー! んえっ? 噛み切れないよー?」
しおらしくお礼を述べるしおタルトを余所に、のりシオはポテトサラダの食品サンプルをあぎあぎしている。それを見るとシオタルトは説教する気がなくなってしまった。
「いいですよ。未然でしたし。食品サンプル魅力的~。今度は家でポテトサラダパーティでも?」
「ポテトサラダパーティ? いいなー、今度ぜひ。タヌキ達もおいでよーw 今度は他の人に化けて来てねw」
しおタルトは嬉しさのあまりに言葉が出ず、こくりと頷きその場から去っていった。のりシオもまたね! と言いながら里へと帰って行った。
「いやーw 噂ってほんとにあるものだねー。さて、行こうかシオさん。タヌキの洋服とかないかなーw」
「ふふ、そうですね。探してみようか」
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
4人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年06月13日
参加申し込みの期限
2020年06月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年06月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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