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シーサイドイルミネーションパレード!
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◆
イルミネーションに彩られた街の一角で、
雨崎 楓香
と
雪見 大福
はパレードを待っていた。
楓香の妹たち―― 穂香に雪奈、曳奈の三人も一緒で、なかなかの大所帯だ。
「あたし、シーサイドタウンのイルミネーション楽しみだったのー。ハルくんも楽しもっ!」
ねー、と楓香が笑いかければ、大福は「そうだな」と軽くうなずき返す。
それから楓香は、今度は末の妹二人に向き直った。
「雪奈、曳奈~、もうすぐパレード来るよー。楽しみだねっ!」
「「楽しみー!」」
待ちきれないのだろう。雪奈と曳奈は、さっきから何度もパレードが来る予定の方向を見返している。
「あ! パレード来たよー!」
穂香の声に、全員が振り返る。
道の向こうからキラキラのオープンバスがやってくるのが、四人にも見えた。パレードのお出ました。
「パレードきれいだねー。あ、雪奈、曳奈、手振ってるよ! こっちからも手振ろ、ほらっ」
雪奈と曳奈と一緒になって、ゆるキャラたちに向かって手を振る楓香。
その手の中に、マンボウくんが投げたアメ玉が飛び込んでくる。
「っとと」
他のゆるキャラたちも投げてくるるアメを、二個三個とナイスキャッチ。
一方その隣では、「あっ」と少し悲しげな声がした。
しょんぼりとした様子の曳奈が、足元に視線を落としている。アメ玉を落としたうえに、拾う間もなくどこかへいってしまったようだ。
「曳奈、ほら。お姉ちゃんのあげる~」
「いいの!?」
しょぼくれた顔が、ぱぁっと輝きを取り戻す。
「いっぱいもらったからー、はい」
キラキラの包みに入ったアメ玉をあげると、曳奈は嬉しそうに口に含んだ。
「おいしい?」
「うん!」
そうしていると、穂香が声をかけてきた。
「ちょっと屋台のほう行ってもいい?」
妹のお腹が鳴る幻聴が、楓香には聞えた気がした。
夜だし人も多いし、抜けるとパレードが終わるまで、戻ってくるのも大変だし。
パレード終わるまで待ってて、と。さっきキャッチした別のアメ玉を穂香にあげる。
「このアメ舐めて少し我慢してて~」
アメ玉ひとつでも、パレードの間くらいは持つだろう。
けれど、この時楓香は気付いていなかった。なんの気なしに渡したアメ玉が、普通のものとは違っていたことに。
もっとも、気付けというほうが無茶な話だった。
そしてまたパレードの方に向き直って、サンマさんに手を振り返したり、またまたアメをキャッチしたり。
そんな風にパレードを楽しんでいたら、くいっと引っぱられる服の裾。今度は雪奈だ。顔をすこーし赤くして、何やらもじもじしている。
「どうしたの? トイレ行きたいの?」
こくこくとうなずく雪奈。これは流石に我慢とか言ってる場合ではない。
「そこにコンビニいこっか。ハルくん、ちょっといってくるね!」
「わかった。人多いから気をつけろよ」
雪奈を連れた楓香の背中は、すぐに人混みの向こうに見えなくなっていった。
姉妹の面倒をしっかり見ている様子に、「やっぱしっかりしてるな」とふっと息をつく。
以前の花火の時にも、いつの間にかしっかりしたなと思ったけれど。
(出店で後で何か買ってやるか。それにしても、ほんとに人が多いな)
夜だし、特に小学生組がはぐれたら大変だ。目を離さないようにしよう。
……と、そう思っていたのが。
「あれ、穂香どこ行ったの?」
雪奈を連れて戻ってきた楓香が、さっそく一人はぐれてしまったことに気付いた。
いつの間にか、穂香が居なくなっていた。
「屋台にでもつられたのかな、ほんとすぐ一人で行っちゃうんだから」
探しに行こうとする楓香を、大福は呼び止めた。
「俺が探してくるから、楓香は二人とどっかあったかい所で待っとけ」
「ありがと、見つかったら連絡してねっ! 」
ああ、と一声。パレードを楽しむ人波をかきわけて、大福は食べ物の屋台が並ぶほうへと向かった。
さっきもお腹が空いてたみたいだし、一人でふらふら向かうなら、多分そっちの方面だろう。
なんにせよ、そんなに遠くへはまだ行っていないはず。
まだパレードに人が流れているし、屋台の方ならむしろ見つけやすいかもしれない。
さっきもらったアメを舐めながら、人波に逆走しながら辺りを見まわす。
顔が見えれば一発だし、後ろ姿だけでもそうそう間違えないとは思いたいが、それ以上に何か目印があれば。
そういえばと思い出すのは、今日集まった時の楓香の言葉。
『穂香、今日も薄着で来ちゃって。まったく体育会系だからって~』
そうだ、今日の穂香の格好は。
人の壁の向こう、寒そうにしているこげ茶色のストレートの後ろ姿が見えた。
フリースとジャージなんていう薄着姿、見てるこっちもなんだか寒くなってくる。
だから、
「寒くないか?」
後ろからコートをかけてやった。
厚着をしてきておいてよかった。コートを貸してもあまり寒くならない。
「楓香たちが心配してるぞ。はやくもど、」
「ハルくんっ」
ぎゅっ、と。
穂香がくっついて――いや、抱きついてきた。
いきなり胸に飛び込んできた体温に、さすがに少し動揺する。
「穂香、ち、近いって……」
「ハグなら前にもしたことあるよ?」
だから平気と言わんばかりに、頭をぐりぐり押し付けてくる。
「そ、そういうことじゃなくてな……!」
外だし、人目があるし、なんか違う気がするし。
しかし、言っても穂香は離れてくれない。仕方ないから、やんわり引っ剥がそうとする大福。
そしてその時、気付いてしまった。
人恋しい気持ちになってきている、自分がいることに。つまり、離すのが……その。
心の中の大福が、必死になって首を横に振る。
そりゃあ元から甘えん坊だし、ハグだってされたこともある。でもこの子は妹みたいな子で、家族みたいなものなのだ。
人恋しさを感じる自分を、だから少しだけ黙らせる。
グズったような声をあげる穂香を、やんわりと引っぺがした。
その拍子に触れた手は、案の定冷え切っていて。その感触がまた少し、人恋しさを刺激する。
そっと穂香の手を取る大福。
嫌がられないか探るような調子だったけど、その心配はいらなかった。穂香のほうからぎゅっと握ってきたから。
「ハルくんの手、あったかいね」
手の温度に溶けていくような笑みに、つい視線を視線をそらして苦笑する。
「俺の手がっていうか、穂香の手が冷えちゃったんじゃないか?」
そういえば、子供の頃は冬によく手を繋いでいたっけ。
「そうかも。……寒いから、もう少し寄ってもいい?」
こて、と。
大福の肩に頭を預けるような上目遣い。
ただでさえ正体不明の人恋しさにやられている身には、あまりにも"効く"仕草だった。
ちょっとまともに見れなくて、目の端だけで捉えながら答える。
「あんまりくっつぎすぎるなよ」
寒がっていたし、これで少しでも温まればいいとは思う。
一方、その頃。
(ふたりきりでイルミネーション見てたらどうしよう)
一抹の不安を抱きながら、楓香はファーストフード店で連絡を待っていた。
大福からの連絡が入ったのは、それからすぐのことだ。
「ありがとっ! 迷惑かけちゃってごめんね!」
電話越しの謝罪に、大福は「別に」と軽く首を振った。
「どってことない。クリスマスの思い出とか、そんなのはいつだってお前たちとのものしかないから」
だから、
「今日もとても楽しいよ」
そう告げる大福の口元には、穏やかな笑みが浮かんでいた。
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あとがき
担当マスター:
風雅宿
ファンレターはマスターページから!
さて、イルミネーションに彩られたシーサイドタウンの夜はいかがでしたでしょうか。
アメ玉による不思議なできごともあったかと思いますが、少しでもお楽しみ頂けたのでしたら幸いです。
それでは、またどこかでお会いしましょう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年04月28日
参加申し込みの期限
2020年05月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年05月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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