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シーサイドイルミネーションパレード!
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◆
きらきらのイルミネーションと人波の中を、小柄な影が軽快な足取りで進んでいく。
そんな
曖浜 瑠樹
がふと足を止めたのは、ゆるキャラやファンシーグッズを扱う出店の前だった。
顔だけ向けてじっと見つめるのは、店の前に並べられたぬいぐるみたち。
ぬいぐるみの間でしばらく視線をあっちこっちさせた後、瑠樹の頬はふにゃっと緩んだ。
視線の先には、サンマさんのぬいぐるみ。冬仕様ということなのか、雪だるまの気ぐるみをつけたような姿になっている。
塩漬けっぽく見えるのは、きっと気のせいだ。
手にとってみると、雪だるまの部分は指先が沈むくらいにふっかふか。見ても触れても和める、なんて素敵なことだろう。
ぬいぐるみの値段を見て、おこづかいに思いを馳せる。
そんな時だ。
「パレードもうすぐだって!」
「マジ? いこいこ!」
お店を通り過ぎていく人たちの声に、今日のメインのお目当てを思い出す。
雪サンマさんを戻し、瑠樹は少し急ぎ足に駆け出すのだった。
リュックと息をはずませて、やってきたのはパレードの進行ルートの道の脇。
さいわいまだ混雑というほど人の姿はなく、迷惑にならない程度に人波かきわけ、よく見える前へ。
落ち着いてきた息に代わって胸を弾ませ、お気に入りの青いデジカメを構えてパレードを待つ。
その間にも少しずつ人は増えていき、あたりがガヤガヤとした賑やかさに包まれだした頃。
いよいよ、パレードがやってきた。
瑠樹の瞳が、イルミネーションに負けないくらいの輝きを放つ。
「サンマさんに、マンボウ君……他にも色んなキャラがいるよぉ!」
手を振るサンマさんやマンボウくんたちに向けて数回シャッターを切り、瑠樹は手を振り返す。
オープンバスの二階席に乗ってぞくぞくとやってくるゆるキャラたちは皆かわいくて、瑠樹もこれには大はしゃぎ。
けれど、少し夢中になりすぎてしまったようで。
どん、と。
勢いよく振った手が、隣の人にぶつかってしまうのだった。
瑠樹の手がぶつかった相手は、
三折部 朝衣
だった。
「はしゃぎすぎると危ないわよ。怪我はない?」
慌ててごめんなさいする瑠樹に、朝衣は少し微笑ましく、穏やかな気持ちになるのを感じた。
というのも彼女はこのイルミネーションの実現のため、あちこち駆けずりまわった当人なのだ。
子どもがこんなにはしゃいで楽しんでくれるなら、ビジーに走りまわった甲斐もあったと言えるだろう。
周囲に少し視線を向ける。
楽しんでいるのは、子どもだけじゃない。
街中がキラキラしていて、穏やかな賑わいに満ちていて、道行く人々はみんな楽しそうに見えた。
その中には、当然というべきかカップルも居る。イルミネーションを、パレードを、仲睦まじく楽しんでいる。
朝衣はといえば、クリスマスは恋人と過ごせたものの、終わったらもうお互いに仕事に戻っていた。
そして今日も、いや、今日だけでなくしばらくはまた会えそうもない。
そんなことを考えているうちに、パレードはもう三分の二くらいが過ぎていた。
アメ玉をばらまきながら、ゆるキャラたちが目の前を通り過ぎていく。
ふわっと宙に舞う、たくさんのアメ玉。包みがイルミネーションを反射して、光の雨のようになって降り注ぐ。
(そのまま落ちちゃったアメの掃除も大変よね)
なんて思いながら、包みをひとつキャッチした。
包みを破いて口に入れると、ほんのりした甘さが口の中を転がる。おいしい。
そうしてアメ玉をころころしていると、
「あれぇ、服が変わってる……」
隣から妙な言葉が聞こえてきた。
思わず視線を向ければ、隣の子どもが――瑠樹がふっかふかのトナカイ衣装に身を包んでいた。
どういうこと、と流石に怪訝な表情に鳴る朝衣。
けれど当の瑠樹本人のほうはと言えば、
「見てみてー、トナカイだよぉ! ふかふかであったかいねぇ!」
角を握ってふかふか揺らし、随分とご機嫌な様子。子どもだからこその順応性なのだろうか。
「似合ってるわね」
微笑みまじりに朝衣が口にすれば、「ありがとぉ!」とにこにこ笑顔が返ってくる。
けれどその直後、ふかふかのトナカイは心配そうに眉根を寄せた。
「お姉さん、大丈夫?」
不意の言葉に、えっ、と吐息が漏れる。
自分の頬を一筋涙が伝っていることに気付いたのは、その時だ。
「だ、大丈夫よ。心配しないで」
涙を拭っても、あるいはむしろ、拭ったからこそか。
(……あれ?)
涙の代わりに、じわじわと胸にこみ上げてくるものがあった。
心細い。
街の楽しそうな賑わいを感じれば感じるほど、その賑わいに締め付けられてしまうような心細さだ。
彼氏に会いたい。
スマホを取り出しかけて、やっぱりやめる。
連絡しなくたってわかってる。今日も仕事だって言っていた。それに、ただSNSなんかでやり取りするだけじゃ、きっと足りない。
クリスマスに会ったばかりだけど、それでも会いたい。恋しい想いが抑えられない。
深いため息が漏れる。
ほんのり甘く香るアメの名残が、余計に恋しい気持ちにさせた。
気付けばパレードは全て通り過ぎていて、人ごみも少しずつバラけだしている。
人の流れと同じように、足早にその場を後にする朝衣。
その歩みを止めさせたのは、
「朝衣?」
何よりも、誰よりも聞きたかった声だった。
「え――」
反射的に振り向けば、イルミネーションの下で営業中の一軒の屋台。
それは彼氏が勤める洋食店の出張店舗で、そして声の主もそこに居た。
唇からこぼれ落ちるのは、彼氏の涙。
じわりと滲んだ涙をこっそり拭い、とびっきりの笑顔を浮かべる。
そして朝衣は、小走りに屋台のほうへと向かうのだった。
そんな様子を、遠巻きに見ていたトナカイが一人。
見ていた、というか。つらそうな様子だったのが気になって、ついつい目で追っていたというか。
こんな楽しい日に泣いてたなんて、いったい何があったんだろう、って。
でも、さっきの涙はもうきっと些細なことなのだろう。
だって、今はとっても楽しそうだ。
「よかったねぇ」
呟いて、瑠樹は他の出店が並んだ方へと歩き出す。
イルミネーションのに、パレードに、服の変わる不思議なアメ玉に。
今年も楽しいことが沢山あったから、来年も楽しいことが沢山あったらいいなと思いながら。
「来年も楽しめますようにー!」
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担当ゲームマスター
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シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2020年04月28日
参加申し込みの期限
2020年05月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2020年05月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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