【星幽塔】第一階層　収穫祭で盛り上がろう！｜リアクション

【星幽塔】第一階層　収穫祭で盛り上がろう！

☆仮装行列、準備中！

「マスター、仮装行列に参加してくるね～！」
　アリス・ミーティアは、そう言ってからステラ・ラ・トルレと一緒に着替えに向かいました。
「私はシスターの服装だよ。自分でアレンジしたからお気に入りなの」
　さっそく用意したシスター服を取り出します。
　裏地には星が降るような夜空があしらわれていました。
「うわあ、素敵なの！　ステラは何着ればいいのなの？」
　興味津々の様子のステラに、アリスはにっこり笑います。
「ステラもお揃いの服を用意してるから着てね！」
「わあ、嬉しい！　でもサイズ合ってるなの？」
　ステラの疑問に、チッチッチ、と指を左右に振るアリス。
「ステラを抱きしめる事が多いからサイズだって分かっちゃう。ぴったりサイズになってるよ」
　そう言って、ステラをぎゅっと抱きしめるのでした。
　着替えを終えたステラを見て、アリスは声を上げます。
「ステラ似合ってるよ！　すっごく可愛い！」
「そう？　アリスもとっても可愛いなの！」
　肩が出るデザインのシスター服は背中も開いていて、アリスの白い羽がシスター服にとても似合っていました。

　水上桜は、またしても夢の中……と本人は思っていますが、星幽塔に迷い込んでいました。
（よく異世界ファンタジーっぽい世界に迷い込むけれど、今回は……）
　辺りを見渡すと、何だかハロウィンっぽい祭り（？）が行われている模様です。
（仮装行列？　ファンタジー種族が勢揃いの中でどんな仮装をしてくるのやら……）
　と思いつつ、祭りを楽しむことにしました。
　お店をぶらぶら見て回っていると。
「そこの可愛いお嬢さん、仮装行列に出ないかい？　お嬢さんならタダで衣装を貸してもいいよ」
　貸衣装屋らしき女性に呼び止められました。
「タダ？　なら悪くないけど……」
　ちょっと迷いましたが、なにせ夢の中だと思っていますから、断る理由もありません。
「色々な衣装があるけど、どれもこれも妙なのばっかりね」
　お尻に穴が開いている衣装は尻尾がある獣人用なのでしょう。背中が開いてるのは羽が邪魔にならないようにでしょうか。
　少なくとも自分が知るハロウィンとは全く違うのだけは判りました。
（さて何をどうしよう？）
　桜が迷っている様子を見て、店主だという女性が言いました。
「お嬢さんに似合うお勧めなのを見繕ってあげるよ」
「それじゃ、お願いします」
　軽い気持ちで提案に乗った桜でしたが……
（え？　なんか布地が小さい？）
　疑問を持つ暇もあらばこそ。
「さあ、着替えて着替えて」
　あれよあれよと言うまに更衣室に押し込められ、着替えさせられてしまいました。
「な、なにこれーっ！？」
「題して、女魔王の娘、かな」
　言われてみれば魔王女っぽい恰好なのはいいとして、やたら激しく露出度が高い服でした。
　桜は頭を抱えてしまいました。
（水泳部員だから人前で水着姿になるのは慣れているけど、それでも競泳水着だし……こんなに露出度が激しいものじゃなかった）　
「思った通り、よく似合うよ。さあ、仮装行列始まるよ！」
　そのまま行列に押し込まれてしまいました。

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